つれづれ日記

2002年

7月度

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2002/07/29
欲望という名の○○○
 さて、左写真は最近決めた、はこぶね内の現用機のレイアウトの様子。コードを作ったりしているので、随分散らかっているんだけれど、そこはどうかお許しを。さて、今日は大きく脱線して違うお話。と言うより、お伽話かな。

 何かと言うと、、それは最近の自分の欲望についてだ。人間の欲望には底がないとはよく言ったもので、本当に夢だけはドンドン膨らむもんだ。そこで、今日はそれらを素直に文にしてみようと思う。とても無責任でいい加減な内容なので思い違いが多いかもしれないが、まあボヤクのはタダだし、、。

 まず、先日TA-N1をやっと導入したのは日記に書いたのだけれど、導入にはこれでも結構色々悩んだのだ。それは、DVDにH-2000を導入しようかと思っていた矢先にTA-N1生産完了と来たので、H-2000を見送るしかなかった。これは当然だが、しかし心の中ではあれから更に妄想が膨らんでいて、あれこれ考える毎日だ。今欲しいもをつれづれに書くと、少し気分が整理できるかも知れない。頭のなかで悶々としているのは良くない?ので、素直に吐き出してみよう。以下は順不同なんだけれど、、。

 さて、お問い合わせが何件かあるので、ここで書いておくが、僕は「TTシート」なる凄いADのターンテーブルシートは入手していない。これはその他に色々欲しいものがあって頭の中がコンガラガッテいて行動に移せていないだけだ。これがまず一つ目。

 次は発売をご存知の方も多いが、そう、アキュフェーズのC-2800が僕も非常〜に気にはなる。現用機のC-290Vは、ラインについては文句なしだが、何故かADがまろやかで僕の好みに合わない。そこで単体イコライザーの決定版が欲しいが、自作は器量からして無理。また、別のアプローチもしてみたと言う気もある。しかし、そうなると現在は手頃な単体製品はない。一時、AD-290を使うことも考えていたが、これをやるとプリにどうしても制約が出る。C-290Vか、またはそれ互換のプリになる。つまり使えるプリが限られるので、これはこれでなかなか気分的にはプレッシャーになる、、。今後の他メーカーのプリへの発展がなくなるのだ。でも、C-2800はADともに聴いてみたいのは正直な気持ち。そこで、先にAD-2800の評価が分かってきたら、これを導入してゆっくりC-2800へと行くと言う手もある、、(オイオイッ本当かね?)。これが二つ目。

 次はDVD専用機で、「音」が納得出来るものが欲しい。何で音かと言うと、「画」については、5月に書いた構成のHTPCの方が、やはり多くの点で専用機を寄せ付けなくなってしまったからだ。これはOFF会の時にも、他の方から指摘されてしまったのもある。認めたくない気はするが、やはり皆さんの感想も「画」は文句なしにHTPC、と言う感じだった。確かに自分でやっていて認めたくないと言うのも変な話だが、サブとしてそろそろ素直に受け入れようか、、。で、そうなると、専用機に求めるのは「圧倒的な音」と言うことになるのだ。確かに現在でも、音については、S-747とHTPCでは多くの点で専用機S-747が勝ってはいるのは当たり前だが、DVD-VIDEO再生(48KHZ16bit)については「圧倒的」とは言えない部分がある。こうなるとH-2000か、はたまた冒険にDVD-A1か、、。ただし、A1は映像出力が何故かRCAと言うのが気になるが、それでもこれが三つ目。

 さて、次はデジタルハイビジョンの導入だ。ここで問題は、G70の入力がプログレ専用機に一つ割り当てているので、残りが一系統しかないので、これを切り替えるための機器、カラーデコーダーの類「DM-3000M」が欲しい。これは以前、三菱が出していた「D-2001」のメーカー違い版。こんなモノを通すと良くないとは思ったが、とんぼさんにOFF会で見せて頂いたら、これが凄く良いのでびっくりした。また、これはAE86さんもHPで書かれていたのを思い出した。案外HTPCの場合は、これを通す方がメリットがデメリットを上回るのではないか。つまり、オーディオで言うと、バッファーアンプの役割をするようなものだ。これはスペースがないので詳しく説明出来ないが、解像度感が増す効果と画面の揺らぎを抑える場合があって、ハイビジョンをやるなら僕の環境に切り替えは必要なので、あって損はないのだ。これが四つ目。

 次はデジタルハイビジョンをダイレクトに録画出来るD-VHS、そしてHDレコーダーと書き込みが出来るDVD。これで六つ目。

 それから、映像用のケーブル。現在はカナレ製5CのBNCを使っているが、特にHTPCは周波数が高いせいか、ケーブルの違いが専用機以上にモロに出る。以前、オルトフォンの銀線を我家で試写してみたが、これは良かった。、、が、値段が半端じゃあない!映像ケーブルはあるレベルを超えると、値段が途方もなく高くなるのだ。HTPCに5本、専用機に3本、ハイビジョンに、、、そんなことしたら高級専用機が買えるか。これが七つ目?。おっと、HELIKONがまだだっけ。

 100円ショップの後はトンデモ話になって、今日は酔っ払っているんじゃないか?と言うぐらい、本当に好きなこと書いているなあ、、。が、しかし夢は持たなきゃね。いや欲望かな?

 

 

 

 

2002/07/25
どうにも止まらない〜♪(100円ショップ)
 この頃買い漁っていたソフトは映像系が多かったが、SACDが引き金となって、最近はまたCDやSACDをチョコチョコ買い始めた。

 以前、レコード芸術に長岡先生の記事があった頃に比べると、情報が少ないので数は随分減ったのは言うまでもないが、それでも僕は一度買い始めると、しばらくは買い続けるという悪いクセがある。だから最近ソフトの話が多いのだ。で、今日は流石にソフトの話ばかりではいけないので大きく脱線。

 さて、今日のお題は左に写っているCDではなくて、「カゴ」。これは、はこぶねでCDプレーヤーの近くの床に置いて、自分がその時期に買ったソフトや、特によく聴くソフトを、棚から出した後に仮置きするための「カゴ」だ。これを初めて買ってみた当時は、実に具合が良くて重宝していた。床に置いておくと直ぐ取り出せるし、一々棚に取りに行ったり返したりしないで済む。

 ところがこのカゴ、大きな落とし穴?があるのだ。それは1個2個ぐらいならいいが、10個ぐらいになると、結局棚にしまわないで床にそのままになるので、ハッキリ言って邪魔になってくる。しかもこのカゴ、実は100円ショップで売っているので、つい安さにつられて買ってしまうのだ。そのうちドンドン増えて結局これを積み重ねる羽目になる。つまり、これは僕のような横着なヤツには向かないのだ。「CDなどの小物を綺麗に整理!」と言う言葉につられて買うと、本末転倒になってしまうのだ。

 でも、僕は100円ショップと言う言葉に弱いので、昨日も近所に新店が出来たと言うので何気なく覗いてみたら、帰りには既に3個も手にこの「カゴ」が、、。もう買うまい、と思っていても、つい、、なのだ。しかも、最近はDVD用(トールサイズ)と言うのが出来ていたので、もう止まらない。またしても買ってしまった、、。で、棚は結構開いているなんてことになってしまって何をやっているんだか、、。

 嗚呼、でも100円ショップと言う言葉は魅力だ、、。

 

 

 

 

2002/07/21
VA航海はつづく、、
 さて、今日は最近買ったDVDの感想を無責任に少し書こう、、。

 まず、一番右の写真は「シュレック」。CGアニメはトイストーリーから幾つか出てきているが、これも同じような感じのアニメ、というよりは人形劇に近い。画質は僅かにソフトフォーカスなところがあるが、カラフルで色濃く、繊細で優秀。まるで本当に生きているみたい。黒部分の諧調表現もよく調整してあって、不自然さがない。ラストの合唱は、CGの細部の動きまで凝っていて実に楽しい。(一瞬だけ左端に写る、ノリノリで踊っているロビンフッド?が笑える)その他、要所にパロディーが含まれていて映画ファンの僕には楽しめた。画質は3枚の中ではナンバーワンだった。

 それにしても本当に凄い時代になったものだなあ。役者がCGで「作れる」時代なんじゃないかと錯覚を起こしそうだ。それから、僕は英語が聞き取れるわけではないんだけれど、英語の声の吹き替えは、ロバ役のエディーマーフィーの声が、いつもの映画でのタタミカケルような声のイメージと違っていて、柔らかい口調で愛嬌があってかわいい?!。この人、声優としてもいけるんじゃないかという気もしてくる。これに対して、フィオナ姫のキャメロンディアスの声は、なんとなく実写映画の本人のお茶目なイメージとダブるように僕は感じた。これはこれでオトボケぶりがハマッていて楽しい。

 で、音質の方はどうかと言うと、台詞が少しこもっているので、けたたましさのようなものがなく聴き易いが、効果音は大人しいくマトリクスサラウンドではもう一つ広がらない。が、その代わり、リラックスして気軽に楽しむことは出来る。

 次に、「千と千尋の神隠し」は、内容について僕が何も書くことはないので、画質と音質だけ少し、、。このソフト、意識的に色を赤っぽくしてあると言われているが、我家のG70の色温度6500Kで、S-747で部屋を真っ暗にして観ると、なんとなく赤っぽい感じはあるが、S-747はもともと赤が少し薄いDVD-Pなので、物凄く気になるということはなかった。HTPCはビデオカードがRADEON7500だと、これも僅かに赤っぽいがそれ程気にならない。しかし、これをRADEON8500に変えると、これは赤くなる。つまり、これはカードのキャクターがかなり影響しているのだ。結局色合いについては、観る環境(DVD-P、プロジェクター、部屋の暗さ)で随分変るので個人的にはあまり気にしていない。

 ところで、特典映像の方が正しい色だとされているらしいが、僕にはむしろ逆に、今度は少し白が青いと感じた。これは本編に入っている字幕(サブタイトルではない)が少し青白く感じるので、正直どれが元の画だかよく分からない。両方の中間位が僕の好みかもしれないが、どちらにしても、人物はアニメなのでベタ塗りになるのは仕方ないが、背景は実に綺麗に書き込まれていて、奥行きを十分感じる。確かに清々しいと言うイメージの色ではないが、アニメとしてはとても綺麗だと感じた。ところで、全然関係ない話だが、僕は「おにぎり」を貰えなかった。何で買うところによって、予約してもこんなに差があるの?別に特別欲しい訳ではないんだけれど、、。

 さて、音は2CHと6.1CHが入っているが、2CHの感想は、台詞が一部聞き取り難いところがあるのが難点だが、2CHを再生するとマトリクス効果は自然で、そんなに悪くない。芯のある音ではないが、アニメなのでこのぐらいで良いのではないかな。

 で、最後に「ヴィドック」。これは特徴がある。まず画はHD24Pデジタルシネマとなっているが、僕にはこの意味が良く分からない。フォーカスはもう一つだが、異様なぐらい幻想的な画で、黒を意識的につぶしてあるので暗いのだが、恐怖感はかなりある。また、冒頭のバトルシーンはフランス映画とは思えないようなカンフーばりの動きにびっくりした。始めフランス版カンフーホラーかと思ったが、ミステリーだった。

 音はなんとも不思議で、トラック1は左のスペアナのように、超低音がかなりハイレベルでゴウゴウと入ってきて、リアも音に包まれるので怖い。しかし、高域は何故か歪っぽく金属音がけたたましい。ところが、何故か12.5KH以上が殆ど入ってこないと言う不思議な収録だった。全体にずっとフォルテのような効果音で疲れるが、飛ばし観すると結構いける。効果音がもう少し途中で静かだったら良いのだが、、。

 以上3枚、なかなか「画と音ともにこれは!」というものには簡単には出会わないものだとつくづく思う。しかし、大画面推奨派の僕としては、それでも懲りないで、良い画と音を求めてVA航海はまだまだつづくのだ、、。

 

 

 

 

2002/07/18
私の教科書
 最近色々CDやDVDを仕入れたので、本当言うと、今日は発売されたばかりの「千と千尋の神隠し」を含むDVDのことを書こうかと思ったのだけれど、脱線して全然違う話を少し。きっかけは、このソフトが2CHだったからなんだが、、これが、なかなか、、おっと脱線だっけ、、。

 さて、それは左図のスクラップブック写真だ。これを見てピン!とくる方は、多分AV FRONT誌の読者だった方だろう。ここで知らない方のために少し解説しておくと、これは以前「AV FRONT」と言う、別冊FMファンの後継となるVAを視野に入れた雑誌が出ていた。本のサイズが大きくて、カラー写真が多くて実に読み応えがある雑誌だった。僕は大好きな雑誌だったのだ。以前自作アナログプレーヤーに使っていた、KP-9010のアームもこの本がヒントだった。これが無くなった時は、物凄くショックを受けたものだ。

 ところで、この中に「マトリクスサラウンド」について、初めて長岡先生が公に詳しく解説された特集があったのだ。それを切り取って、自分でスクラップファイルに入れたものがこれだ。

 もともと僕は不精なので、FMファンのダイナミックソフトの記事などは、未だにきちんと整理が出来ていない。やろうと思っているが、古いFMファン誌がまだ家にはそのまま積んだままだ。しかし、このマトリクスの記事だけは例外で、きちんと綴じているのだ。

 それは僕にとってこの記事は、「マトリクスサラウンド実践の手引書」とも言えるもので、また、これが再編集されて本になるとも思えないので、特に大切にしているのだ。つまり「MYサラウンド教科書」なのだ。はこぶねが出来る前に、いつかこれを参考にするんだと一生懸命読んでいたものだ。そしてはこぶねが出来てからは、これを片手にリアカノンIIをあちこち動かして随分悩んだものだった。もちろん、今でもまだまだ上手くいっているとはとても言えないんだけれど、それでもこの記事を実践してみて多くのことを学んだのも事実。

 僕はいい加減でチグハグな所があって、SACDやDVD-AUDIO、HTPCなんて言うものに直ぐに飛びついてあれこれ試しているクセに、何故かサラウンドは時代遅れと言われようと未だに「マトリクス・サラウンド」の難しさと、面白さに興味が尽きないでいる。別に5.1CHを否定しているのではなくて、今の環境では「センターSP」が置けないからやりたくないだけだ。何故って、スクリーンが置けないし、、4本で苦労している奴が6本なんてとてもじゃない。確かに、5.1CHのピタリと決る定位と、完全に目で追うような移動感とは違うが、なんとも言えない包み込む感じはマトリクスならではだと思う。

 ところで、この記事を参考にあれこれマトリクスをやってみて思うのは、邪道だと言われようとやればやるほどマトリクスは奥が深い。リアの「位置と角度」の難しさは大変なものだと未だに思っている。例えば、リアの位置によっては低音が全然出ていないように聴こえることだってあるのだ。これは経験しないと分からないが、本当にびっくりするのだ。

 それから、以前あるOFF会の時に、何でここのリアはこんなに鳴るのか!?と不思議そうに言われたことが二回ある。つまり使う部屋でのセッティング次第で、機器は同じでも物凄く変るのだ。偉そうなことを言っているのではなくて、それ程置く場所でコロコロ変るので僕も困っているのだ。まだ最終的に最適位置が見つからないでいる。また、アンプを交換した時は、多少位置も変える必要が出て来る時もある。

 さて、困った時はこの記事をもう一度読み返して復習するとしよう、、なにしろ基本が書かれているのだから。

 5.1CH?、まあそのうちウラヌスでも考えようか、、。それまではとにかく現状維持で行こう。、、と言いながら本当は心の何処かでは多少気にはなっているんだろうな、多分。それを拭い去るにはやはり教科書を読み直すに限るかな?

 

 

 

 

2002/07/14
数珠つなぎ
 さて、今日は久しぶりに我家でOFF会が実現した。今回我家にお越しになられたのは、ROKUさんとpoohさん。ROKUさんとはお会いするのが楽しいので、既に他場所も含めて何度もお会いしているのだけれど、poohさんとは、やっと今回初めてお会いすることが出来たのだ。実は半年以上前に、既にお約束をしていたにもかかわらず、僕の仕事の都合で、すっかりノビノビになっていた。

 やっとお会い出来る訳で、そうなるとはこぶね支配人としては、出来る限りのおもてなしをしなければならないと思う。しかし、素人に何が出来るかと考えても、大したことが出来る訳もない。そこで、今回はフルコースメニューで行くことにした。何がフルコースかと言うと、AD、CD、SACD、DVD-AUDIO、DVD-VIDEO、LD、HTPC、となんでもありの全コースメニューだったのだ。これは今までで初の試みだったのだ。

 同じオーディオマニアの方でも、人それぞれ根を詰めてやっておられる内容は色々だと思う。だから初めてお会いする場合は、何がお好きか分からないので、今回はオールメニューで行くことにしたのだ。果たしてどのようにお感じになられるだろうか、、、と心配だったのだけれど、楽しいOFF会はあっと言う間に時間が過ぎてしまった。

 個人的には、お持ち頂いたソフトが実に良い録音で非常に刺激を受けた。特に中でも、やはりADとLDが今更ながら、音質録音ともに群を抜いていた。もう手に入らないものが多いが、左はその一部だ。レイブラウントリオのCDでお馴染み(これも既に廃盤だが)の、ロブスターのADと、写真には写っていないがリファレンスレコーディングスのデフォスのADは実に素晴らしかった。どこかで見つけたら是非買いたいと思った。また、現代曲をかける時は難色を示されるかとハラハラしたが、これが逆でpoohさんとは音楽の趣味も近いようで、話が弾んで本当に楽しかった。また、ROKUさんは今回も珍しいソフトを楽しませてくださった。

 オーディオは基本的に個人一人の趣味だとは思う。が、やっぱり同じ傾向の音や画の趣味の方と、こうして出会うことが出来て、時間を共有するのは本当に楽しいものだと今回もつくづく感じた。これは全て一人だけでオーディオと言う趣味をやっていては、絶対に味わえないものだ。オーディオをやる上で、OFF会は非常に有意義だと思う。オーディオを通じた輪が、なんだか数珠つなぎのようになって行くようで、本当に嬉しいとしみじみと思う今日一日だった。

 ROKUさん、poohさん、本日は新しい音との出会いと、有意義な一日を有難う御座いました。

 

 

 

 

2002/07/11
心残り
 ここ最近はソフトの日記が多かったので、今日は少し違うことを書こう。それは正直な最近の気持ちの迷いだ。

 オーディオをやっていると、ふと自分の感じ方に疑問を感じることがないだろうか。例えば、新しい機器を購入したりすると、どれ位変ったかとあれこれソフトを聴き直すことがある。そしてここはこうなったなあ、とか、あれっ、ここはなんだか大人しくなったぞ、いやそんなはずはないぞ、などと言う感じで、、。

 ところで、僕は音を聴いた瞬間に、生理的にそのキャラクターが好きか嫌いか決ることが多い。そんなに直ぐに音が分かるのか?と言われるだろうが、そうじゃない。

 分かる分からないではなくて、感覚的なものなのだ。音が出た瞬間に、体にスッと受け入れられるか、ん?と感じるかと言う極めて感覚的なものなのだ。つまりその瞬間は何も考えていないのだ。体が感じているというのが正しい。頭の中は殆ど空白だ。

 だからシビアに何度も聴いていると、今度は分からなくなることが多い。そして不安になって、何度も自分の中で自問自答やテストを始める。ここからやっと脳みそが動きだす。これが何時ものパターンだ。そしてあれこれ弄り始める、、。これが多少自己嫌悪になる時もある。じっくり腰を据えて待てば良いのに、ついゴソゴソやり始めて悩む。

 でも、これが趣味なのだと最近は思うようにしている。それはエージングと言うものがあるから、直ぐに判断してはいけないのだ。初めの印象は、好き嫌いのキャラクターに通じるので重要だが、素人オーディオはあてにならないし、やっているうちになんとかなるだろうと、、。弄って悩んでナンボ。

 ところで以前、方舟で不思議に思ったことがある。それはお邪魔する度に、何故かネッシーの位置が微妙に動いているのだ。初めは気のせいだと思っていたが、やっぱり動いているようだった。僅かだが、スピーカーのセンターが外側に振られていたり、また戻っていたりと。多くの人が出入りするからだと思っていたが、最近勝手に想像し始めたのは、やはり師「長岡先生」もあれこれ考えながら、弄っておられたのか?プロでもあくなき音を追求されるために、、、。いや、プロはそんなことはないか。

 もう今となっては、この素朴な疑問の真相を聞けないが、これをお聞きしなかった自分が非常に悔やまれる。これが心残りなのだ。

 ところで、TA-N1。VAともに使ってみたが、使い難い部分は幾つもあるが、多くの点で気に入っている。HMA-9500IIを大人にしたようなイメージだ。

 が、、まだ完全に飼い主(僕)の言うことを聞かないで、スマシタ顔?をして歌っている、、。 

 

 

 

 

2002/07/08
シビアに

 すっかりご無沙汰してしまい、「もう止めちゃったの?」と思われそうだが、そうではない。先週は身の回りに色々あってそれどころではなかった。まあ、いつものことなのでお許しを、、。

 さて、7/1の続きなんだけれど、左写真上はAUDIO BASIC VOL23の紹介盤で「ブレット・ディーン/ワン・オブ・ア・カインド」(CCS 1289)でチェリスト ウィスペルウェイの普通のCDである。左写真右下は「ブリテン 3つの無伴奏チェロ組曲」(CCS SA17102)でSACDとCDのハイブリッド盤。左はそのCDオンリー盤。上のCDは単に同じ奏者で雑誌の紹介盤だったので、比較用に聴いてみた。

 ところで、今回の試聴は自分なりにかなりシビアに聴いてみたつもりだが、はっきり言って自信はない。それはまだSACDと言うフォーマットの音に耳が慣れていないからだ。何しろプレーヤーもDV-S747だけしかないし、ソフトもまだ入手数が少な過ぎるので仕方ないのだ。とにかく今は色々試してみるとして、、

 まず、上の普通のCDの「ブレット・ディーン/ワン・オブ・ア・カインド」はモロ現代曲で、現代曲嫌いな人には1曲目はかなりキビシイ(?)と思うが、僕には録音も良くて好適だった。2曲目の冒頭のソロは絶品で、切れが良く繊細でシャープ、奥行き感と音場感抜群で、これは優秀録音だった。微弱音まで良くとれていて、弦の唸りとエコーが素晴らしい。また、演奏も実に良くてこのチェリストが気に入ってしまったので、買っておいたのは正解だった。

 さて、今度はTEAC-VRDS25XSで、下のブリテンのCDオンリー盤をまず聴いて、それから今度は右のSACDのCD部分を聴き比べてみた。違いがあるのか?と言う素朴な疑問からだ。まず録音そのものは、不思議と曲により随分マイク位置が違うように感じる。これは弾き方でそうなっているのか、本当にマイク位置をかなり変えているのか良く分からないが、上記のものよりは近いようでエコーは少なめ。自分の目の前4m位、そこで弾いている、という感じだった。録音抜群とまでは行かないかもしれないが、細かい音がよく聴こえて来て、弦が離れるその瞬間を正確にとらえていて、実に聴き応えがある。丹精にしっかりと弾いている感じだ。

 1曲目はかなりオンの感じで、弦の擦れる音がかなり入っており音は少し硬めなので、先述の盤とは奏者が同じでも、音の印象は随分違う。僅かに艶がもう一つ欲しい気もしないではないが、とても丁寧に弾いている演奏はいい。2曲目以降は曲により、今度はとても繊細微妙な大人しい音になったり、何故か余韻が増えたりして、それぞれ弾き方を替えるので面白い。この奏者はこだわりがありそうだ。

 で、ここで感じたのは、SACDとCDの差の前に、なんと「CDオンリー」と「SACDの中のCD部分」との差があまりにも少ないので驚いた。どう言うことかと言うと、CD盤は当然CD録音しか入っていないが、SACD盤はCD部分とSACD 2CH部分とSACDマルチ部分と3つも入っている訳なんだけれど、こんなに多く記録していて情報量を多く使っているのに、これほど差がないのが意外に感じたという訳だ。これだけ記録出来るハイブリッドSACDとは、一体どう言う仕掛けになっているのか?これは凄く興味が沸いた。本当にそれ位差が無いのだ。SACD用12センチメディアって、こんなに情報が入るのかな、、、。

 好みでどっちが良いか意見が分かれる位の音の違いなのだ。これは個人的には面白いことだったが、僕がよく知らないだけで、2層式になっていて当たり前なのかな、。これは勉強不足でよく分からない。

 さて、今度は肝心のSACDとCDの比較だ。DV-S747でSACD部分とCD部分を聴き比べてみたが、正直これは一長一短だった。SACDは、極めて滑らかで弦の突っ張った感じが抑えられて、繊細感があって落ち着いた音の印象で歪感が少ない。微弱音がよく聴こえて来て、弦の擦れる音が耳障りにならない程度で、自然な音になる。これ見よがしにキャクターがある音ではなくて、さらりと伸びる弦の音と言う感じ。CDで聴く硬さが減るのだ。

 対するCDの方は、今度は硬さはあるが切れとイキの良さが出て、かなりハッキリした音の印象になる。カリッとはじく感じが出て来て安心する。個人的には、今までこう言う音に慣れているので、なんとなくCDの方が楽しく聴こえる気もするが、歪感はSACDの方が少ないように感じる。うーん、、、今回のこの盤に関しては、これは音の判定が難しい。どっちが良いかではなくて、どっちが好きかという感じだ。また、これもSACDプレーヤーで随分変化しそうな感じはある。そのうちTEACがSACDを作ってくれると面白いんだが、無いものねだりかな?

 ところで、今回もSACDと言う物がどうかと言う事に関しては、僕にはまだ結論なんか出せっこない。でも、個人的はマルチチャンネルは苦手だが、2CHについては否定する気は無いし、逆に更に興味は深くなって来た。単なる新モノ好きだと言うことなんだけれど、とにかく今はソフトを集めよう。経験不足でまだ良く分からないし、

 拒んだら 何も残らぬ この世界

 と言うことで、まだまだ聴いてみよう、、。

 

 

 

 

2002/07/01
ソフトあれこれ

 さて、先月のTA-N1の導入から、またまたA(オーディオ)熱が再発してしまい、更には横道に反れて、SACDソフトを2枚だけ聴いてみたりしたんだけれど、これが普通のCDとの差がそれ程分からないので、今月はもう少しだけ集めて聴いてみることにした。これはSACDとCDが、「ADとCDの音の差」ぐらいの違いがあるのか、と言う興味からだ。

 それから、SACDに限らず、やはり自分なりに新しいソフトが欲しくなって来たのもある。当然だが、長岡先生の新しい紹介ディスクはもうない。これから先も自分で買って試してみるしかないので、「当たり」の数が以前より減るのは仕方ない。しかし、とにかく何でも聴いてみるのが勉強にはなるだろう。ここで問題は、何を買うかだ。これはAUDIO BASICのVOL、23の「高音質ディスク聴きまくり」の扉のコメントに共感したんだけれど、欲しいのは情報だ。何をどう選び決めるのかは、情報が一番重要になる。そこで今回は、いくつか情報を頂いたので、選んだものの感想を少し書いてみようと思う。左図が今回購入したもので、このうち上2枚はリベルテさんで購入させて頂いた。

 写真上左は市川さんの紹介ディスク。そして右は、同じレーベルで同じ演奏家のブリテンのハイブリッドSACDと言うことで選んでみたもの。実はまだ今日は、時間が無いのでこの2枚は聴いていない。

 今日は一枚だけでご容赦頂くとして、、それは写真下の「鼓童 モンド・ヘッド」の方。これは以前話題になったものらしいが、近所では売っていなかったので、その時は買いそびれていた。また、これは2CHとマルチCHSACD収録オンリーなので、残念ながら普通のCDプレーヤーでは聴くことが出来ない。

 さて、今回これを聴いてみた感想なんだけれど、まず「音楽」として古風な太鼓を連想していたんだけれど、これが全然違うのでびっくりした。自分なりの表現で言うと、「和風ソフトベースパトロール&ハモネプ」?みたいで面白い!のだ。なんだそれは!?と言われそうだが、殆どポピュラーなのだ。しかも曲によっては、最近のクラブダンス系として聴いても、違和感がない位あらゆるものの融合と言う感じだった。個人的にはこの音楽的センスが実に楽しめた。多分、音楽にストイックなオーディオマニアが聴くとひっくりかえりそうだが、僕は斬新で非常に気に入った。カーステで聴いていても誰も音楽的には変だとは思わない感じで、そう言う意味でちょっとびっくり、、。SACDオンリーではなく、ハイブリッドにして欲しかった。

 肝心の音質については、F特のレンジは曲によって超低音が滅茶苦茶なレベルで入っているが、低音そのものは思っていたよりもかなりソフトで弾力的。ズドン!と叩きつけて来るような硬い音ではなく、正に質の良いベース!?に近い感じだ。また、我家の2CHマトリクスで聴いても、音場感は良くて、特に11曲目のサラウンド感は人工的だが実に広がりがあって良い。包み込まれる感じがなんとも楽しい。マルチCHを意識しているのだろう。最高のADサウンドとは違うが、独特の魅力がある。

 ただ、中高域は非常に綺麗で反応が良く、ハッとするような部分があるのだが、何故か声にイフェクトがかかっている感じで荒れるところがあるのと、どことなく音を何重にも重ねた収録の感じと言うか、どうしても「作られた音」の埃っぽさのようなものが僅かにある気がしないでもない。まあ、これはここまで複雑なことをしていながら、これだけ歪感が少ないのが凄い、と言うべきなのだろう。マイク2本一発収録の素の鮮度の感じではなく、良く調整されたとても綺麗な音と言う感じだった。これはこれで初体験だった。

 ここでお断りしておかなければならないのは、今回はアンプがTA-N1だから結果が良いのだと言うわけではない。実は9500IIでも聴いてみたのだが、感想はまったく同じだった。むしろ、改めて9500IIは、音と音場感に敏感な恐ろしいアンプだと再認識したぐらいだった。ただ、このソフトを聴くと、欲が出て正直もっとグレードの高いSACDプレーヤーで聴いてみたくはなる。つまり、SACDプレーヤーでもっと更に良くなりそうな感じがあるのだ。

 さて、明日は写真上2枚を聴き比べてみよう。

 

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