2009年

2月度

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※注: 先日から掲示板への自動スパムが多いので、パスをかけました。パスは僕の現在のネッシーの使用ユニット「○○○○○○○○」(ハイフンなし)を半角としました(笑)。駄目ならまた変えます。

 

2009/02/20
真実は?

 さて、非常に遅くなってしまったが、そろそろレポートしたい。そう、先月導入のDLA-HD100である。

 もうあまりの画質にショックを受けているのではないか?と思われるかもしれない。が、現実は小説より奇なりで、これが非常に悩ましいのである。。

 結論から言うと、真実を書いて良いのか悩むのである。それは世のためにならないとのご意見も頂いた。この意見は正しいと思った。僕も絶対そう思う。

 分かる人には分かるが、分からない人、知らない人、に何を言っても信じてはもらえないからだ。

 また、調整された高性能なCRTを見たことがない世代も増えて来たし、知っていても究極は体験したことがない、という人もいるだろう。なので、もう何を言っても無駄だろうな、。

 話は変わるが、もうCRTプロジェクターは完全に終わった。既に持っている人も、壊れたらもうどうしようもない。僕もそうだ。後がないのだ。どんなに優れている部分があっても、使えないなら意味はない。ADと同じだ。

 でも、現状ではどうしても超えることが出来ないことは、やはりそれとして頭に入れておく必要はあると思う。スポーツ選手に「伝説」があるように、今の方が技術的、環境的にも絶対有利なのだが、それでも伝説は存在する。

 つまり、譲れない部分、どうやっても敵わない部分があり、「それを目標とすること」は謙虚に大切なことだと思うからだ。

 だからこそ、これからのことを考えると、むしろそれを言い続ける変な奴が一人ぐらいいても良いのではないか?と思うようになった。なので、今回は我が家で起きた事実のみを客観的に書いて見ることにする。

 で、先にクイズをしよう。

 下の二枚はG90とHD100を写したものだが、どちらがどちらか分かるだろうか?(正解は敢えて言わないが)

 

 さて、お話変わってレポート開始(笑)

 まず、今回は久しぶりに固定画素を使うので、マニュアルを熟読する。HD100(ビクターは)はとても簡単なマニュアルになっていて、初心者でも非常に分かりやすい説明になっていて好感が持てる。これは大変素晴らしい。

 が、、スキルのある人には少々肩すかしな部分もあるか。

 で、まずは設置して絵を出そうとしたんだが、初めは30秒位絵が出ないのでびっくりした・・(これは仕様)

 さて、映った!と喜んだのもつかの間、シフト位置がずれているので調整する。が、これが恐ろしく遊びが多くて閉口、。グラグラである。実は、一度調整しておいても、次の日にはまたずれているのである。これは何とかして欲しいところだが、普通の人は気にならないのだろうか?

 僕は1080Pを表示した場合、フル画角がスクリーンにぴったり入るようにするのでとても気になるのである。3管は一度ちゃんと設置すると動くことはないが、固定画素は手軽な反面、結構ラフなのか?。

 これは床置きならその都度微調整が簡単だが、天吊りの場合は困るのではないか?ま、だからHD750、HD350は変更になったんだろう。

 で、フォーカス調整とズーム調整をして、あっと言う間に絵が出て来た。。楽だなあ、固定画素。3管ではとてもこんなことは出来ない。しかも、ファンの音が凄く静かなのでびっくり、と言うか、G90はエアコン並だから当然か、。これなら音も絶対良くなると思う。

 ただ、出てきた絵は、初めは妙に暗い、と言うと怒られるかもしれないが、何とも「大人しい絵」なので少々意外だった。確かに以前観た通り、ハイコントラストで色濃く鮮烈なんだが、それでも少し穏やかに感じるのだ。

 僕は、スクリーンにゲインが2,6もあるガラス板よろしく、ビーズスクリーンを使っているのは周知の通り。しかも4:3の130インチだから予幅もあるので反射があると難物。

 暗い3管のための、前世代のスクリーンだから、最新の固定画素なんぞ写したら、それはもう明るすぎてギラついてどうしようもないぞ、と言われていたので、明るさを少し絞ると思っていたのだ。(これも予め調べておいた)

 が、ここでまず現実に直面する。

 はっきり言って、G90の方がピークパワーがあって、動画トータルでは明るいのである。。。

 これには少々びっくり、と言うか、我ながら腹を抱えて笑ってしまった。

 ま、これも体験しないと分からないだろうな。Gシリーズは明るいPJなのだ。感覚的なものだが、G70とHD100は同じぐらいではないかな。確かにHD100は歴代のビクター製PJの中では600ルーメンとスペック上は一番暗いのは事実だ。HD750は900ルーメン、HD350などは1000ルーメンもある。HD1でもHD100より数値は上だ。他社のエプソンTW4000などは1600ルーメン(!)だから倍も明るいことになる。

 で、ここで事象の説明が必要だ。何故こうなるか?と言うと、理屈があるのだ。

 1,ウチのG90はCRTの「管面」を殆どフルに使い切って使用しているので、発光体の面積が標準より大きいのである。ブランキング(3管使ったことがないと分からない用語)は1080Pでも縦横全てMAXなのである。これでも全黒になるようにしてある。

 2,「Dレンジ」の違いがビーズスクリーンを使うと顕著に出る、と言う事実。これは体験しないと分からない。HD100はかなり黒が黒い。本当に昔の液晶のイメージは微塵もないぐらい黒が表現出来る。が、それでもCRTにはとても敵わないのも事実。

 3,全体に明るいシーンや、スクリーン外周が明るいシーンではHD100の方が明るくなる。これは当然パネルなので均一な明るさを出すには有利だ。

 4,が、画面が動いているシーンでは途端にHD100は暗くなる。これは応答性、つまり動きボケの問題が関係している。字幕が止まっている時は良いが、動くと輝度が落ちてグレーになるのだ。

 と、いう理屈から、「実動画トータル」では同じか、G90の方が明るくストレスがなく感じるのである。Bs−hiのハイビジョン特集などは、完全に勝負あった、と言う感じだ。個人的にはこの調子だと、僕には固定画素なら1000ルーメンぐらいが良いかもしれない、と、次なるPJの選定基準が出来て良かったと言える(?)。

 ま、これで写真がどちらがどちらか分かるはずだ。

 で、次に色とホワイトバランスを確認してみたが、これがなかなか難しい。。。調整のために、今回は簡易型の照度計を使い、色温度を6500Kに合わせようとしたのだが、何故かHD100は値が追いつかないのである。

 特に、HD100はランプの特性なのか「」が弱く、それ以上、ゲインを上げられないので、逆にGとBを下げる方向で調整することになり、ただ、こうすると明るさが犠牲になるので、結局僕はランプモードを「高」で使う羽目になった。

 HD100を2,6ゲインに写してランプ高、なんて言うと、どんな明るさで観ているんだ!?と言われそうだが、別に普通にCRTのTVのような感じなので自分では至って平常的。

 また、G(グリーン)が強いせいか肌色がなかなか思うようにならない。。、これだけはどうにかしたいところだ。

 厄介なのは、グレースケールのホワイトバランスはグレーに出来るのに、何故かシアンなどや中間色の色が破綻することだ。つまり、独立して動いている部分があって、3管のように単純に光の三原色しか頭にない古い考えの僕には、初めは謎が多かった。むしろ、PCのキャリブレーションの知識が必要になるように思う。 

 やはり色相や明度がいじれないと無理かもしれない。ま、これも新型では改良されているらしいので、やはりこの世界は日進月歩だと痛感した。でも、これも実際に使ってみないと分からないことなので、今回は授業料だと言える。

 ただ、普通に見る分にはそれなりにハッキリした絵で僕の好みだと言える。

 60Pの動きボケはどうにもならないが、これは今後の倍速パネルに期待しよう。現状で何故倍速を選ばなかったかというと、何機種か見た限りでは、むしろ倍速ボケと言うか、止まっているシーンの輪郭に陽炎のようなものが見えるので、今回は敢えて倍速は選択しなかったのである。

 ただ、HD100の24Pの動きは3管の1080P/72Hzに似ていて非常に好感が持てる。これはビデオチップの性能や仕様もあるから、現物を見てから決めるべきだと思った。

 勿論、黒は浮くが、これは仕方がない。

 「はあ?これでも浮きますか?」と言った人がいるのだが、そういう人はCRTを見たことがないので仕方がないだろう。これは方式の違いなので現状では超えることは出来ないので、これ以上言うべきではない。というか、無理なのだ。

 ま、細かいことを言わなければ、一般にはこれで十分だと言える。特に、値段が下がってお手頃価格でこんな高性能なPJが入手出来る現状は、とても嬉しいことではないか。僕はむしろこの事実を賞賛したい。

 それから、フォーカスの甘さが3管にはあると言うが、確かにブルーミングは出る。が、実際に1080Pのドットバイドットのテストパターンを写すと(アナログはD/A変換が入るが)、流石にG90位になると、被写体の描写はHD100と比べてもそれほど変わらないというのが本音か。これも現実に観たことがないと絶対理解出来ないと思う。

 ただ、これは条件があって、マグネフォーカスをちゃんと調整出来る腕がないと難しい。手っ取り早いのはプロに依頼することだが、これはお金がかかるので一般には勧められない。僕はD50時代からその説明を受けることが出来たので運が良かったと思う。

 なので、やはり固定画素が良いのだ。(笑)(つづく)

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