2007年
5月度
2007/05/23 あの日の君は |
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さて、FE208ES-Rの鳴らし込みに専念していたせいか、ちょっと遅くなってしまった。
かなり良い感じにはなって来たので、これからが自分の使いこなしの正念場だろう。やはりSPユニットは変化の度合いが大きい部類だと改めて感じる。 個人的には、一番エージングに時間が掛かった使用機器は、実はTA-N1だった。このアンプはなかなか音が変化しないのである。でも、SPユニットはどんどん変わるので、ある意味面白い。ただ、時間の差はあれど、オーディオ全般に必要なのは兎に角「時間」だ。
で、今日はちょっと気分を変えて昔を懐かしんでみたい。 まず、写真一番右は、今月購入した「TV fan」というTV番組の雑誌である。本屋でふと新創刊という文字が目に入ったので購入したのだ。 で、これを開いてみてちょっと驚いた。これは何と「BS fan」が休刊(!)となって、BSだけでなくTV番組全般を扱う雑誌として、装いを新たにして創刊されたものだったのだ。 実を言うと、僕はBS用のTV番組雑誌は、ここしばらく「Digital TV Guide」を愛読していた。 これは、画質は勿論だがBS関係にはちょっとウルサイ(失礼)ごっさんのお勧めだったので、ある時からBS fanから乗り換えて(ごめんね)購読していたのである。(笑) 確かにごっさんのご推薦だけあって、番組表が非常に見やすく、HV表記やサラウンドマークがしっかりとしていて、とても具合が良いのである。 でも、今回は懐かしの「BS fan」の後継(?)ということで挑戦してみたのだ。 何で懐かしいかって? それは、写真真ん中のキムタクの号。 このBS fanは1999年の冬だから、実に10年の歳月が流れている、。当時は定価350円。(今回のTV fanは330円なので10年で安くなっている!) 実は、マイナーな話だが、我がはこぶねが初めて載った号なのであり、思い出の一冊なのだ。 また、因みに一番左は当時のBS fanの増刊号2号(2000年)にあたる「デジビ」である。これは僕にとって記念すべき号である。が、こちらは既に休刊である。 でも、この雑誌がなかったら、今現在お付き合いは存在していなかった貴重な方々がおられるかと思うと、実に感慨深いものがあるんだなあ、。。。まだ携帯電話は特別な電話で、ブログもWeb2,0もない時代である。 これも2000年の雑誌だと思うと、何とも時代を感じる。僕もそれだけ歳をとったと言うことか、。しかし、僕の方は何か大きく変わったか?と言われると、これが全然進歩していないから困ったもんだ・・ 確かに、映像機器は二世代通り越して、DVDからBD,HD DVDにはなった、が、音の方はそんなに大きくは変わってないのである。 ユニットも二世代(厳密には三世代)変わったことにはなるが、SPが同じなんである。また、未だにマトリクスサラウンドであり、マルチサラウンドは何処吹く風である。 アンプはHMA-9500IIからTA-N1になっているが、このアンプも2CHだし既にかなり古い。SACD初期のものだ。 で、全体として考えると、やっぱり僕はあんまり変わってないんである。 ただ、果たしてこれで良いのか?それとも、何か重要なタイミングを逃しているのか?、なんて最近は思うフシもあり、多少感傷に浸ることもある。 先日、BSで「トップ・ガン」を観たが、何とも懐かしい。でも、トムクルーズは既に大物になっている。また、BS日テレの「音楽のある風景」なんてものを観ると、無性に懐かしくなる。嗚呼、この歌は音は別にしても当時彼方此方で聴いたなあ、あの頃は何をやっていたかなあ、、なんて具合だ。 でも、これから10年先、僕は一体どうなっていることやら、。やはり殆ど変化していないかもしれないなあ。。。想像が出来るようで、なるようにしかならない、と感じることしばしば。、 これじゃあ、いけないんだがなあ、。 |
2007/05/02 FE208ES-R(格闘その一) |
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さて、GWは仕事でそれどころではないんだが、それでも新ユニットは多少なりとも落ち着いて来たので、少しづつレポートしていこうと思う。
但し、まだ実質100時間も来ていないので、赤ちゃんユニット状態だ。それから、単発で使う場合と多発で使う場合は条件が違うので、これも重要な要素だ。マルチには現状では興味がないのだ。(次世代マルチチャンネルPCMは拘って実験しているが、それはPCMの部分だけなのだ。) また、もっと重要で当たり前なことだが、FE208ES-Rは、今までのFE208ESニューバージョン(以下II)、208SS、とはまったく別のユニットだということを頭に入れてから読んで頂きたい。 また、今回は記憶だよりは嫌だったので、実を言うと、FE208ESとの比較は当然だが、FE208SSもひっぱり出して来て、装着してスペアナ測定&試聴まで全部やった。(そんなことしてるから遅くなるんだって?、。) 更に、今回は最終決定のスペアナと、SSのスペアナは掲載していないので注意して欲しい。それに、ネッシーはかなり壁から離してあるので、部屋のコーナーに入れるとF特は全く変わるので注意して欲しい。 これについては、誤解が多いが「ネッシー」は1mのF特測定は動作確認&故障診断以外には意味がない。このシステムは「部屋を含めた状態で使う」ように設計されているので、1mを云々言う人がいるが、TWのレベルを見るなら良いが、全体のF特はあんまり参考にならないので注意して欲しい。反論がある人、意味が分からない人は、長岡先生の関係書物を全て読んで下さい。そして、自分でやれば理解出来ます。それでも分からない人には、私は質問には答えません。(笑) それから、15年前とは時代は変わって、高度なスペアナが安価で買えるご時世なので、SP自作をするなら一台導入しても損はないと思う。(但し、マイク別の場合には特性に十分注意してください。)
で、まず、一番上からLCh(全て3,6m離れたリスニングポイント) 1,現状のFE208ES(バージョンII)に、T-500A(以下TW)は逆相接続、コンデンサーは0.68μF、サブウーハーはOFF。 2,同条件でTWなし。 3,今回のFE208ES-RのTWなし、サブウーハーOFF。 4,FE208ES-Rに、そのまま逆相同値でTWを追加した状態、サブウーハーはOFF。 5,その後2週間後にTW同相のF特 である。 多少解説していくと、1,は当然だがこの208ESユニットと、更にはサブウーハー(FW208N×3並列)のレベル設定に完全に合わせてあるので、特性はその設定で揃っている。200Hz付近のピークは共鳴管と部屋のセッティングの癖も少しあるので無視。(場所により変わるし、もう片チャンはもっと少ない。)これだけ見ると、ネッシーが単体では使えないのがお分かり頂けるだろう。つまり、そのようにセッティングしてあるのだ。 2,はESネッシー単体のF特なのだが、上も下もTW&SWがあって初めてシステムになる、未完の状態だと言うのが分かる。これが一番重要なことで、これが分からない人には解説は無理。 3,は新ES-Rだが、細かい凸凹は少なくなって、中高域のレベルが大幅にダウンしており、相対的にフラットになり、それでいて高域が少し上まで伸びている。20KzまでのレスポンスがF特全体の形に影響している。でも、これでTWなしで使えるか?と言うと、そう簡単ではない。個人的には音はハイ落ちである。 4,TWを逆相でそのまま繋ぐと、どうやっても上手く繋がらない(写真の通り)。ピークが出てしまう。同相の方がF特は良くなり、かなりフラットに出来る。が、音は少々クロス部分が多くて、難しいところ。TWが鳴っている、と感じることと、T-500Aは同相の音は逆相より少しクールになるからだ。でも、コンデンサーの値を落とすと、今度はES-Rの支配力が強くなってしまい、抜けがもう一つに感じる。この音色を自然と感じるかどうかは個人により違うだろう。要は好みだ。僕は艶やかでネアカなサウンドが好きなのだ。 コンデンサーは手持ちが幾つかあるが、今のところ、Uλ、ジェンセン、と二つだけやってみた。個人的にはT-500AにはUλの方が合う。CS、トリテックはまだやってない(手持ちはある) さて、このユニットはSSのように中高域3Kz〜6Kzが出っぱってない(失礼)ので、部分的に大人しいと言えば大人しい。明るくネアカに何でもかんでも散乱する感じではなくって、しっかりと忠実に歪み無くシャープに再生する感じか。 テナーサックスの吹っ切れる感じよりも、ドラムスティックが歪まないで弾ける感じの方が得意、と言う印象。というより、F特により音域バランスが違うので、音楽の印象も少し変わると言った方が正しいかもしれない。 手持ちのカーティス・カウンスなどがそれだ。僕はこのソフトのトラック6を、C-2800でボリュームは10時ちょい手前ぐらいで聴く。やれば分かるが、これ位の音量なので、要求度合いを加味して欲しい。(実験して苦情が来ても知らない) 参考:その他に使ったソフト frofro、クラフィンスピアノ、ジェームスニュートン&フレンズ(AD)、オフィーリアの歌、hatOLOGY503、Copland(The Music of America)、TRICYCLE(SACD&CD) 、BD、HD DVDの音楽物など。 でも、現状ではまだある意味でちょっと面白くない感じはある。僕は4〜5Kzの張り出した感じが好きなのだ。特にブラスなどの炸裂する感じは個人的には僅かに暗い。また、ESの印象は、SSより優美で艶やかで歪み感は少ないが、僅かに細身、という感じとも違う。 SSは一触即発の危ないギリギリのところで鳴る、と言う感じが好みを激しく分けたが(笑)、僕は好きだった。 しかし、ES-Rは分解能が非常に高く、今まで聞こえなかった微妙な余韻やエコーがよく出て、低域は非常に音程が明確で彫りが深い印象。相対的なものかと思ったが、どうもそうではない感じだ。確かに低域は押し出しが良くなって力強い。 つまり、音は「使い方」が3者3様なのだ。
さて、ここで問題がある。今までTWを味付けに使っていた場合は、全部やり直す必要が出るからだ。僕がそうだ。でも、0506IIなどを使っていた人は、もう少し下の帯域からTWを使っていたので、僕と同じ状態にはならない。つまり、TWの音をかなり優先していた人には、中高域の音が変化の対象になると言うことだ。 現状ではES-RとT-500Aは音色が少し違い、個人的にはまだちょっとだけ違和感がある。クロスよりもう少し下が欲しいと感じる音になる。勿論、個人的にはES-RにはSS,ESには無い中高域のキャラクターはある。これは書いておく。
それから、もっと重要なこととして、全体の能率が下がるので、SWのレベルが上がり、相対的にかなりローブストサウンドになる。 僕はちょっとローブストサウンドが好きなんだが、それでも今回はちょっと多過ぎる。これをもう少し下げて全体をバランスさせることが必要だ。 尤も、今まで低音不足に悩んでいた人には逆のことが起きるはずだ。ベストマッチングもあり得る。でも、僕は左図のように、ES(II)で合わせていたので、調整がかなり必要になってくる。
さあ、ここから僕とES-Rの格闘が始まる。 まず、TWの下の帯域の音を聴くセッティングならコンデンサーは値を落とさない方が良い。0,47だとちょっと物足らない。でも、クロス付近の音がまだちょいと気になる。(エージングは激しくあるはず)それとも、いっそこの際支配力の強い0506IIを探すか、。 SSを使う時は中高域のキャラクターはSSが握っている。TWは味付けだ。ESを使う時は両者の味付けをバランスさせていた。だが、ES-Rを使う時はちょっと上の帯域ではダブルが、その下では薄い、という感じだ。調整が難しい。。。 次に、ウーハーのレベルはどするか、。 安易にB-2302のアッテネーターを3db下げてみたが、音は死んでしまう。これは過去の経験から分かっているのだが、2302はBLを絞ったら駄目なのだ。 そこで、方法は二つ考えてみた。一つはB-2302とC-2800との接続を、バランス接続からアンバランス接続に戻す。(現状はTA-N1はアンバランス接続で、2302の直流ノイズ対策となっている)但し、この場合はアンプのエージングが必要になる。使ってなかった回路は間違いなく寝ぼけているからだ。 もう一つは、SWの208Nを2発に戻してみる。 が、これをやってしまうと、多分、どうせならFW220をもう一度使いたくなるのであんまり気が進まない(笑)。折角208Nの良さを生かしているのだから、流石にFW220に戻すのは避けたい。(FW220は特別な思い入れがある優れたウーハーなのだ。) さて、色々やってみよう♪・・・(つづく) |
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