つれづれ日記

2004年

11月度

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2004/11/24
次なる野望(その一)
 さて、最近ネタが脱線しているので、今日はまじめな(?)ネタに戻ることにする。

 何かと言うと、スクリーンである。現在使用中のスクリーンは、4:3の120インチ、特注でゲインが2,8もある。シネマライクの人からすると、「今時そんなもの使っているの?」と言われそうな、古参ビーズタイプである。しかも、7年は使用している、、と思う。

 多分、新品と比べたら、実際のゲインは随分落ちていると思うが、はこぶねの中は一般のリビングと違い、埃や生活ごみが極端に少ないので、変色や汚れは見ただけでは識別出来ない。

 でも、そうは言っても、新品と比べたら明らかに痛んでいると言うか、黄ばんでいるのは間違いないだろう。特に、部屋も蛍光灯ではなく電球を使っているので、気が付いていないだけかもしれない。

 レジストレーション調整をどんなに正確に合わせても、スクリーンが汚れていたら話にならない。そう思うと、急に心配になって来た、、。

 そこで、今回は本気で交換することに決めたのである。

 

 が、しかし、これがなかなか悩みが多いのだ、、。

 まず、SWスピーカーの交換をどうするか?と言う問題。以前から考えていたり、日記に書いたこともあるのだけれど、行動を起こしていない理由は、実はこの問題も絡んでいる。SPを置くためのスペースは、スクリーンが握っている部分があるのだ。つまり、はこぶねは、スクリーン位置とSP配置は切っても切れない縁があるのだ。

 

 ではどうするか、。

 まず、スクリーンだが、どうせ交換するのであれば、今と同じ大きさと言うのはあまりにも能がない。この際なので出来るだけ大きくしたい。

 しかし、SP間に置けるスクリーン幅は限られている。また、プロジェクターの投射距離による位置関係から、当然リスニングポイントまでの距離も左右されてしまうので、画面を大きくすると、視聴ポイントまで変わってしまう。

 これでは、今まであれこれ詰めて来た、自分なりの音が変わってしまって、オーディオ本来の意味がない。

 そこで、スクリーンを大きくして、自由にリスニングポイントを設定するには、プロジェクターを天吊りにする必要がある。また、画面を部屋に入る最大級の大きさにするには、更にサウンドスクリーンと言う、非常に高価なものに替える必要がある。

 しかし、ハッキリ言ってそんなことはとても出来ない。何しろ、サウンドスクリーンは、それだけで高級DLPが買えるようなお値段だから、それならSACD/CD-Pを買った方が良いような気もするからだ。

 また、もう1つの問題は、僕は直視管で観るような、太陽がギラギラするような、窓を開けて外を見ているような画が好きなので、スクリーン交換するにしても、個人的にはどうしてもビーズタイプを使いたい。

 「映画らしい」ではなく、「現実らしい」絵が好きなのだ。(意味分かるかな?)

 うーむ、どうしようか、、。

 

 あれこれ悩んで色々考えたが、一応青写真は出来た。まず、現在の視聴ソースは、殆どが16:9である。図解すると、写真の内枠の斜線部分が普段使っている領域となる。スクリーンに比べて随分小さい。

 今時4:3スクリーンなんて使っているので、画面はムダが多いのがお分かり頂けると思う。もうLDの時代ではないので、今回は16:9に替えた方がいいかもしれない、と言う気もする。

 ただ、それでも完全に16:9にしてしまうと、中には都合が悪いソースも幾つかあるのは事実。当然だがLDを捨てることになるし、また、特にPCの場合は4:3でも走査線はまず見えないので、無くしてしまうと、少々使いにくい場合もある。殆ど使わないが、環境がゼロだと困る、と言う難儀な具合だ。

 

 で、色々シュミレーションしてみた。

 まず、一応16:9で一番大きく出来るスクリーン幅を出し、これでG70が投射出来る距離を割り出す。そこからリスニングポイントの許容範囲を確認して、最終的に画面の大きさを決める、と言う手順だ。

 やってみたところ、スクリーン幅は左右15センチ程度は大きく出来るので、それを16:9画面で設定した図が、写真の外枠の線になる。(ワイド120型より少し大きい)

 たったこれだけでも、全体としてはかなり画面の大きさの印象は違う。ではこれで行くか?。

 

 まだ問題が幾つかある、、。

 それは何かと言うと、またしても「特注」になってしまうのだ。120インチワイドと言う手もあるが、これではイマイチ芸がない。

 でも、特注の場合は、16:9なら150インチまで標準で作れるそうだが、4:3にすると、今度は123インチまでしか作れないと言う。となると、先のように4:3がまったく使えないのは、やっぱり個人的にはつらい。

 また、ワイド120インチはお手軽だが、これでは少し置ける範囲より小さいので、個人的にはやる意味がない。でも、強引に4:3の特注を作る場合は、123インチ以上だと繋ぎ目が入る。これは長年悩んで来たことで周知のことだ。

 もう1つネックがある、、。4:3スクリーンより、16:9スクリーンの方が、値段がかなり高いのである。

 色々あるなあ〜。でも、このままではイカン。考えること数日、、

 

 で!閃いた。(ホンマかいな)

 (つづく)

 

 

 

 

2004/11/17
優秀
 「おいっ、まだこの電池ネタやるの?」と言わないように、まあ、そう言わないで聞いてよね、びっくりしたんだから。。。

 

 さて、今月は年間では滅多にない程、出張の多い月となった。頻繁に移動を繰り返す出張族の方からすると、「甘えるんじゃない!そんな事で」と怒られそうだが、それでも僕は短時間で次々と移動したり、慌しい中途半端なお泊りと言うのが苦手だ。

 (まあ、それは仕事に限っての話であって、OFF会などは全然別、と言う調子のいい奴なんけど、。)

 で、そうなると、身の回りの生活用品を持ち歩く必要が出てくる。勿論、荷物になるので、出来るだけ持たないようにはしている。殆どのモノがコンビニでも買えるのも確かだし。が、それでも、ゼロと言うわけにはいかない。

 

 ところで、僕は子供の頃から歯並びが非常〜に悪い。ガタガタである。一度矯正した方が良い、と人から勧められたこともあるが、「男の子なので必要ないだろう」と言う家族の意見もあったり、自分でも「そんな面倒なことは出来るか!」、と言う性格だったので、結局やらなかった。

 でも、今になって思うが、やっぱりやるべきだったと後悔している。男でも、歯並びは良い方が好ましい。

 何しろ、ヨン様のようなキラリとした笑顔には絶対かかせない、と、、言うのではなくて、歯並びが悪いと虫歯になりやすいのである。(-_-;)

 で、お話戻って、最近出張の時は、必ず歯ブラシだけは持って行くのである。しかも、最近流行の電動歯ブラシだ。先にブラシが付いていて、「ウイーン、、」と回るアレである。これが大変気持ちがイイのだ。勿論、家でも愛用している。

 ところが、問題なのは歯並びが悪いと、歯磨きに非常に時間が掛かって、電池に負担が掛かって直ぐ切れるのである。そこで、普段はデジカメ用の充電池を使っているのだけれど、普通のアルカリに比べて、磨けることは磨けるが、今度はイマイチパワーが足りないのである。シュイ〜ン、と気持ち良くパワフルに動かないのだ。

 そこで、歯ブラシには仕方なくアルカリ電池を使っていたのだが、先日になって、出先で電池が切れてしまった。

 で、早速スーパーに買いに行くと、、、面白そうなヤツを見つけた。そう、最近話題の「オキシライド乾電池」と言うヤツだ。新しモノ好きの僕が、これを買わない訳がない(?)と言うことで、早速購入。

 始めはアルカリタイプとの違いが分かるか半信半疑だったが、試してみてると、これが実に優秀で驚いた。

 パワーがあるのに、その持続力が極めて長い。これは噂通りらしいのだが、それでも実感としてハッキリ分かる位電池の持ちが良いし、何より途中でパワーがダレないのである。結局、僕の歯ブラシに3週間近く使えるので驚いた。アルカリは段々何となくダレて来るのだが、それがない。しかも、環境にやさしいリサイクル型となっている点でも、これは大したものである。

 断っておくが、僕は「松下」の関係者でもファンでも、癒着がある訳でもない。無関係である。

 が、これは凄い技術だと素人は歓心するのである。へっ〜、こんな電池があるんですねえ、、。

 

 で、今日のお題。

 何度か書いたことがあるのだけれど、オーディオもビジュアルも、電源周りはやはり重要とされているのはご周知の通り。ただ、実感として出にくい部分もあるので、一部はオカルト的に取り扱われるのも確か。何しろ見えないんだから、。見えたら、それはショートしている時だ、。(-_-;)

 でも、確かに我々が使っている電気は、非常に色々なプロセスを経て家庭に届く。発電所から幾つもの変電所を通り、これを整流して送り届けると言うのは、実は大変なことである。そうなると、どうしてもオーディオの些細な要求に耐えうる電源状態にするのは、なかなか素人では難しい面が出てくると思う。

 望むだけの電源を、オーディオ用に安定して供給し続けるのは、専門家でも大変だと聞いたことさえある。そのための製品はあるが、非常に高価だ。買う人が少ない上に、望んでいる人も少ないと言う、需要供給バランスの悪い製品だ。

 そんな金を払うなら、ソフト買った方がイイよ、と言う意見はオイラも同じ。。。

 でも、確かに電源周りが機器に与える影響は何かある。

 例えば、以前ハイビジョンをテープに録画していた。この時、途中で別の機材を移動する必要があったので、その機器のコードを抜いたのである。で、その時たまたま画面を観ていたのだが、一瞬だけだが、ノイズが僅かに入ったのに気が付いた。

 あれっ、と思ったが気にせずそのままにしていたら、後日それを観ると、何と同じ箇所でノイズが入っていた。

 つまり、画像についてもこれだけの症状が出るのだから、音、特にアナログだったら目も当てられないような気分だった。つまり、それだけ繋がっている電源コードラインには影響があるということだ。

 だから、やはりオーディオをやる際には、何らかの方法、例えばADを聴く時は、他の機材は全てコードを抜いておく、と言うことを本当にしないと、本来の性能は出ていないのかもしれない。

 そういう訳で、やはり個人的には電源を整流(?)するものが欲しい気はする。一々抜くのは、物理的に出来ないことがあるからだ。でも、現在のその類の製品は高くてとても買えない。また、どう言う効果があるのかも、直ぐには実感出来ない可能性もあるので、購入実現はまず無理。

 しかし、やがてはこれも、あっと驚くような製品が、もっと手軽に実現する日が来るかもしれない。余談だが、今まで、空想科学だと思っていたことが、実際に幾つか実現していることだってあるのだから、先は分からない。携帯電話にしてもそうではないか。改めて考えると凄い技術だ。

 

 今回の電池でもそうだが、今まで出来ない、と思っていたことが実現する、そんな日は近い将来やって来るかもしれない。そう言う訳で、今回の業にはエールを送りたい。

 本日は素人の文句(?)は抜きににして、、純粋に夢を叶えてくれる、、、

 「今日も技術者に乾杯!」。 

 

 

 

 

2004/11/14
早くて遅い
 今日、出張先で、昼時にAV REVIEWを読んでいた。そんなもの持ち歩いているのか?と思われそうだが、そうじゃない。出張先の近所の本屋で買ったのである。

 実は家にもあるのだが、時間がなくて殆ど読んでいなかったので、仕方なくもう一冊その場で買ったのである。

 はっきり言って、無駄だ。(-_-;)

 オーディオ関係の雑誌は、基本的には発売時頃にはきちんと買っているのに、実はじっくりと目を通していないのである。これじゃあ全然意味がない。。。

 新しモノ好きの癖に、必ず何時も最後は出遅れる、やり直す、そんな自分をよく表しているとつくづく思う。落ちつきがないのである。

 さて、早速本に目を通すと、色々と新製品や、今後発売予定になるであろうニュースが載っている。買えるかどうかは別として、観るのは楽しい。HDVって面白そう、、なんて言う具合だ。

 

 ところで、最近の自分のシステムは、Vの方は落ち着いて来た、と言うより、微妙な時期なので買い物は控えることにしているのだ。これは、DVDが普及して来たこともあって、自分にとって目新しいモノが減ったと言うことがある。

 と、もう1つは、個人的にはやはり、今後はHDTVだろうと思うのだが、これがどう〜も、、、方向が定まらないからだ。

 まず、ブルーレイも、HDDレコーダーも新製品が出て来ているが、自分が使いたい用途にぴったり合うモノが実はないのである。

 1、出先から、電話で一週間分位まとめて、役20時間位簡単予約が出来る、ハイビジョンHDDレコーダー&二層記録、更にHD-DVD対応型。

 2、それを自由に編集して保存できる環境とメディア。

 3、1つだけなら何度でも移動できる、コピーワンスムーブフリー機能(?)。

 4、1920×1080のフル表示が出来る手頃な液晶プロジェクター。

 なんてものが欲しい。。。

 プラズマは段々賑わっているようだが、それでも僕が一番欲しい、「プロジェクター関係」が何故かまだない。これが一番気になる。

 入門用のローコストで良いモノは出てきているのは、個人的に非常に大歓迎だが、実は今のプロジェクター関係で、DVIだのHDMIだの言っている割には、HDをフル解像度で出せるものが殆どないのである。

 あっても入力端子の問題で、今後対応しているかどうか分からないなど、チグハグな部分が多すぎて、全然訳が分からない。つまりHDTVの受け入れ態勢互換性は、世間ではまだ整っていないのである。

 もう皆DVDで満足してしまっているのか、。

 これは有り得る。

 また、そうこうしている内に、そのまた次の時代が来る可能性があるので、業界は手を出さないのか。それとも、DVDで盛り上がっているので、水を差したくないのか。規格は日本独自のものが多すぎて、選択肢はもう一つだ。

 

 ところで、我が家の主(?)の1つである、VPH-G70QJは、ちょっと前にオーバーホールして順調だが、それでももう半生は過ぎていると思う。今までがんばってくれて、この性能でこの値段には満足している。勿論、上を見ればキリがないが、この値段にしてみれば、今まで色々と僕の過酷な要求に堪えて来てくれたので、非常に優秀であると言える。

 でも、今後DVIが主流となり、アナログによるHD出力が出来なくなる時代が来ると(HDCP)、当然何とかしなければならない。HD画質からのSDダウンコンバートは意味がない。

 しかし、現状ではまだ統一された動きがない。はこぶねの「画」も、やがては固定画素になるだろう。これは間違いない。

 今からヤキモキしても仕方がないが、それでも気にはなる。やはりブラウン管の黒表現と、応答性の良さを知っていると、どうしても欲が出るのだ。

 それとも、実はちゃんとそう言うプロジェクターが、隠れて密かに控えているのか?。

 または、結局それを通り越して、次なる方式のプロジェクターが続々と出現して来るのか。そうなると、今急いで飛び付くと、それこそはっきり言って無駄になる。

 これは絶対避けたいところ。が、みんな手を出さないと、当然売らない。そうなると噂を先に流して、反応を見る、。プラズマにしても安いものではなかろうに、、。

 まあ、難しいもんだ。

 

 「早くて遅い」この世界。何だか、オイラに似ている気がするんだが(-_-;)、、。そう言う無駄に、ならない事を祈るばかりだ。

 

 

 

 

2004/11/08
AVコントロールセンター SA-XR50 (その五)

 さて、やっとのことでSA-XR50を使い、初の5,1CHもどき(?)再生をやってみた。写真は、結線やら何やらゴチャゴチャとやっている途中の様子。初めて5,1CHなんてやるものだから、恐ろしく手間取った。

 何しろ、今までHTPCもハイビジョンもDVDプレーヤーも、全て「ダウンミックス環境」で設定しているので、DVD-Pさえ5,1CHへ設定変更するだけでも一苦労。また、それが本当に正しい設定かどうか取説を確認するだけでも、直ぐに時間が過ぎて行くから情けないものがあった、、。

 更には、その後SPの接続からセッティングもあるので、頭が混がらがって訳分からない状態。一度間違って接続しかけて冷や汗タラタラ。それでもどうにか設定完了して音は出た、、。一応今回はセンターSPがないので、スワンとクレーンの4,1CHと言うことになる。後はアンプで音を振り分ける。

 が、本当にこれで良いのかどうか?、全然自信がない。SPの割り当て設定だけでもアヤシイところがイッパイある。(汗)5,1CHをやっている人はエライ。よくこれだけのセッティングがすんなり出来るもんだと感心。まあ、オイラは多分これで良いのだろう、、と言う、極めていい加減な判断で試聴開始。無責任の本領発揮!だ。

 

 最初は、DVDのドルビーデジタル音声の映画を聴いてみた。(普通に再生するだけなんだけど、、、。)

 初めて我はこぶねで聴く、5,1CH音場の感想は!?、、と言うと、リアから今こそ音が出るのかと、ワクワクしながら待ち構えていると、これがそうでもない。何となく鳴っていると言うか、殆ど始めは出てこない。

 ありゃ??と思うことしばらく、、、

 やっと出て来たと思ったら、今度は方向が妙にしっかりしていて不思議な感じ。何も音がしなかった所から、急に出てくるからだ。しかも、何となく逆相成分があるような、少し違和感を感じる音ではある。

 多分、これはダウンミックスに慣れているせいと、SPの配置からだと思う。5,1CHは、必要がない時はSPから殆ど音が出ないので、聴き慣れていないと少し戸惑う。

 で、全体の感想はどうか、と言うと、、これはまだ何とも言えない。今までと再生方式がまったく違うので、やっぱりまず慣れることが先決。音の方向を聴いているのは脳みそだということだ。

 ただ、慣れてくると、これはこれで音がグルグル回って面白い。また、何処で聴いても方向がずれないのは、やはり5,1CHの強みだ。この値段のアンプと、10センチとサブーハーでこれだけのものが楽しめることを考えると、やはりこのアンプはCPが非常に高いと言えるだろう。これだと一般のビジュアルオーディオ好きは、みんな5,1CHに行くのは分かる気がする。理屈抜きで楽しいのである。

 

 ただ、少し面白いのは、ソフトの「音質」が意外にハッキリ出ると言うこと。今まで2CHばかり聴き比べていたので、耳が「オーディオ2CHの音ソース」の評価基準になっていると言うか、シビアになり過ぎて、DVDの収録音そのものの粗さの方が少し気になる。

 そこで、今度はソフトを変えて、ダウンミックスで聴いていた時にも、音質がまずまず良かったと記憶していたモノの、DTS版をかけてみた。すると、今度は「音質」が随分違う。よりワイドでパワフル、繊密で歪感も減る。2CHオーディオ基準の音に負けるのは否めないが、それでも先のドルビーデジタルとは質感が違う。どうやら、ソフトを選べばとんでもない位ゴツイ重低音が出て来て、びっくりするものもあるようだった。

 これには少々驚いた。

 同じ映画でも、音場感はドルビーデジタルとDTSで移動感がまったく違うのは妙な気もするが、音は個別に入っているので、これはダウンミックスの時も同じだから、それぞれに違いを楽しめると言うことなのだろう。

 ただ、今まで音について、ダウンミックスだからイマイチなのかと思っていたフシがあったものが、どうやら音質の良くないものは、5,1CH再生にしても一転して良くなるわけではないらしい。と言うか、これはどちらで聴いても同じように直ぐ分かる。(当たり前か)

 表現し難いのだが、それまで感じていた、ドルビーデジタルで全体に何となく「荒っぽい感じ」と言うか、ザラザラした粒があって、チリチリ耳につく感じが付きまとう印象は、ダウンミックスで聴いていた時とまったく同じ感触だった。

 つまり、個人的には移動感云々の前に、まずソフトの「音質」については、PCMとドルビーデジタルの違いは、超えられないものがあるかなあ、、と言うのが正直なところか。(今回はDVD−PにデノンのA-1を使った。)

 でも、これもセンターとバックチャンネルが全て揃っていないからかもしれない。サラウンド処理の割り当てによる省略や、SPに対する負荷かもしれないからだが、これはもっとやってみるしかない。

 が、現状はSPが足りないので直ぐには出来ない。今後は、やはり本格的にネッシーIIまで使用して、7,1CHで繋いでみないと分からないが、まだそこまでの元気が出ない。。。(-_-;)

 次に、まだ自分の設定に半信半疑なので、今度はBSのAACをかけてみた。よく考えたら、これはチューナー側の設定は2種類しかないので、設定間違いは有り得ない。また、BSは5,1CHまでしか存在しないのでDVDより解り易い。アホの僕でもこれは大丈夫だろう。。。

 さて、デジタル入力による音の方はと言うと、、、ドルビーデジタルより更に圧縮率は大きいので期待はしなかったが、それでもドルビーデジタルに比べて、少しスケールが小さくなると言えばなるが、チリチリギスギスした荒っぽさはソフトによっては少ないようで、聴き易い感じだ。レンジ感も程々で悪くないし、歪感は不思議なことに少ない。

 また、時には何か間違っているんじゃないか!?と思う位、音が飛び回ったり、いきなり右後ろや後方から突然音が出て来てびっくりさせてくれたり、音が絵に描いたように動く感じはわざとらしいかもしれないが、それでも音のフォトグラフィーを観ているようで、予想以上に楽しめる。

 なるほど、、、。AACでもこの規格でこれ位なら、むしろ放送メディアなら限界までやっているのかもしれない。勿論、この音でパッケージメディアになったら大いに不満を言うが、一般の人はそんなことは気にしないだろう。

 

 まだ、十分に手持ちの全てを聴いているわけではないが、それでも要は、5,1CHも「ソフト次第」と言う感じ。元が良ければ当然音は良い。肝心のサラウンド感は、ソフトによって物凄くバラつきがあると言うか、5,1CHと言っても殆どサラウンドしないものもあることも知った。

 このアンプは、ソースにきちんと反応して、それらの差を十分ハッキリ出してくれる。また、現状では192Khz24BitのDACを生かすための、デジタル入出力方法に制約があるので、今後HDMI搭載型になるとどうなるか、更に興味は尽きない。(これがこのアンプの特徴なのだから!)

 それから、先の逆相の感じと言うか、SPの距離による音の変化は、非常にシビアなので少々びっくりした。アンプやデッキのレベルコントロールで調整出来るのだが、それでも実際にSPを動かす感じとは、全然音の印象が異なる。やはり距離感不一致の印象が、レベル調整よりも、SP移動の方が明らかに自然に感じるからだ。

 やっぱり5,1CHも、SPセッティングが極めて重要なんだと痛感。本当に指定の円周配置にしないと駄目なのかもしれない。いや、5,1CHを本気でやるなら、これは相当手ごわいと言うか、手間と時間とスペースとお金が掛かりそうな感じだ。

 さて、それはそれとして、この値段でこれだけのことが出来ると言うのは、凄い時代になったもんだ。音も一般の人が聴くには十分ではないか。

 また、個人的には2CHと5,1CHのソフトそのものの「音質差がきちんと出る」と言う点でも、AVアンプの悪いイメージを見直した。広く浅く、ではなく、広くちょっとだけ深いところもある、と言う感じか。これが今回の一番の収穫だったと思う。これがデジタルだから、か、どうかは定かではないが、それでもこの値段でこれだけ備わっていると言うのは、個人的には嬉しい。

 何故なら、手軽なのに多機能なデジタル機器は、今後の発展型や高級機にも更に進出しそうで、びっくり箱的な要素を持っていると感じるからだ。勿論、自分が何を選ぶかは、人によって違うんだけど、、、。

 細かいことを言い出せばきりがないと思うが、僕はVAの趣味にとって重要なのは、兎に角「始めること」だと思っている。最初にローコストで良いものに出会うことは素晴らしいじゃないか。そして、その内世界が広がれば、更に仲間が増えて行くじゃないか。確かに音も絵も、上を望んだらキリがない、でも、やっていると色んなものに出くわすから面白いのだ。

 経験したことがある方ならお分かり頂けると思うのだけれど、今まで自分が予想もしないような高画質、高音質に出くわすこともある。こんなものがあるのか、、と驚く、その面白さに出会う、その世界に入る、そのための「きっかけ」となって欲しいのである。

 VAは自分の好きにやれば良い。でも、仲間は多い方が良いじゃないか。そのためには、このようなアンプの出現は大いに歓迎出来ると僕は思う、、。(終り)

 

(ネッシーIIでの更なる実験は、時間的な制約があり、現在目下思案中&準備中で、次回からネタは変わります。m(__)m)

 

 

 

 

2004/11/02
AVコントロールセンター SA-XR50 (その四)

 さて、SA-XR50の5,1CH試聴を再開したいのだが、諸事情により現在中断している。11月に入ってしまった。。。。

 うーん、、実は、肝心の次の「実験時間」が足りないのである。情けない。m(__)m

 

 このため、今日は現在までの、2CH再生に関するいい加減な中間まとめを少々、、。

 その後、DVD-AudioとSACDを聴いてみたのだが、基本的にアナログ入力しか現状は許されていないので、音は先日のCDのアナログ入力の印象に順ずる感じだ。入力が高品位で良ければ、当然音は良い結果が出る。

 DVD-Audio、SACDも、簡単に全ての機器間で規制なしのデジタル伝送が出来るようになると、CDデジタル入力の時とは違ってくるかもしれないが、これは現状では分からない。

 アナログ入力は、清々しく透明感があり、低音は歯切れ良く楽しめる。2本しかSPを使わないピュアオーディオ派、と言う人にはPMA-390の方が良いが、もっと手軽に今後のビジュアル用途対応を含めて、出来るだけ高音質で楽しみたい、と言う人にはぴったりだ。2CHについてだけ言えば、トータルでPMA-390を上回っているかどうかは確かに難しいところだが、また、更に好みもあるが、少なくとも、今まで店頭や友人から借りたAVアンプなどで聴いた「39800程度のAVアンプでCDを聴くなんて、、、」と言うイメージではないことは確かだ。

 高能率の大型スピーカーで黙って聴かされたら、多分この値段とは分からないと思う。

 勿論、不満がないわけでもなく、進歩のために注文を付けることは必要だ。が、何もかも否定していたら、何も生まれない。開発者はいい加減な仕事をしているわけではないと思う。そう言う意味で、今後このような製品は歓迎したい、と個人的には思うのである。

 

 但し、ちょっとだけご注意頂きたいことがある。それは、先日の感想について、それでは百万近いピュアアナログオーディオアンプと比べてどうか?と言う興味が出てくると思うのだが、それは幾らなんでも一緒には出来ない。

 このアンプは、本来ローコストAVアンプとして作られているのはご周知の通りなのだが、幾ら価格を超えるハイCPと言っても、このアンプを買おうか、と考えている人は、多分15万クラスまでの過去のAVアンプを使っている人ではないか。SA-XR50は、この価格でフルデジタルと言う特色と、確かに値段からすると凄いパフォーマンスを見せてくれるが、使用用途は「AVアンプ」である。

 このため、5.1CHで聴くものであり、その中の付属機能として、果たして2CHで聴いて、オーディオマニアの実用になるか?と言うことで強引に試しているのであって、更には、ローコストピュアオーディオ用途ということでもないので、これは忘れないで欲しいのであります。m(__)m

 

 また、PMA-390は以前の同価格帯アンプと言うことで強引に引き合いに出しているが、厳密なアナログ対デジタルの完全比較が全てが分かる、なんて言う事ではない。単なる素朴な興味である。

 そもそも、音のキャラクターも聴けば分かるが、随分違うのである。

 ところで余談だが、、もう一つ自分の基準をハッキリさせるために、僕の好みと独断番付けで言うと、スーパースワンに繋いで、「2CHのみ」で聴くなら、我が家でのトータルバランス・ナンバーワンは、HMA-9500、9500II、TA-N1と比較して、実はサンスイB-2302なのである。

 それがサブウーハーだけに使われているのは理不尽に思われるが、そこがピュアオーディオとマトリクスサラウンドもそれはそれで難しいのだ、、と言うことだ。

 

 まあ、そう言うことで、次はやっと(?)本来の用途である、初めての5,1CHもどき(?)再生体験をやってみる、、。(つづく)

 注)また不定期になるのでご容赦下さいませ。m(__)m

 

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