つれづれ日記

2002年

10月度

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2002/10/29
そこは「箱船」(その二)
 さて、間が二日開いてしまってWEBをご覧の方にはご迷惑をおかけしました。

 実は私事なんだけれど、ちょっと軽いぎっくり腰になっていたのである。情けない話で言いにくいが、ある物をうっかり25s程度だと油断して持ったら、「ズキン」と、、、。初めの一日は余りに痛いので座るのがつらい位だった。それはいいとして、「箱船サウンド」の続きを、、。

 ところで、先日の日記の通りDP-85の音には、本当にデジタルの進歩を見せ付けられて唸ってしまったのだけれど、次に聴かせて頂いたのは船長の日記にあるDATテープだった。しかも、この音がまた凄いのであった。サンプルテープとは言え、このDATテープが作られた時代には、当然まだデジタルはSACDなんて規格はなかった時期なのだが、収録されている音は「やがてこの真価を発揮出来る日が来るはずだ」、と言わんばかりの音が収録されていたのだ。今回パイオニアD-07AをDATのデジタルの送り出しとし、DP-85をDACとして同軸接続で聴かせて頂いたのだけれど、音は息を飲む程繊細でシャープな切れ、立ち上がりの鋭いハイトランジェントでしかも極めて艶のある、何処となく良質のアナログを思わせる音だったのである。

 船長の日記にも書かれているのだけれど、DATというフォーマットの潜在能力に驚かされると同時に、如何にそれを再生する環境としてDP-85のDAC部分がそれを生かせる素晴らしいものであるかを体験出来て、ショックを受けてしまったのだ。今やDATは民生用では録音機かPCのデーターのバックアップとして位しか認知度がないようだが、デジタルはまだ全ての性能を生かしきれていないで次に進んでいるかのように感じた次第だった。

 さて、ここまでデジタルを聴かせて頂いて、僕は今回相当なショックを受けていた。もうマニアとしては大満足で音に浸っていて、完全にご満悦であった。が、しかし、、、物事全て上には上があるのだと言うことを、この後改めて思い知ることになる、、。

 それは、船長の一言から始まった。「さあ、今度アナログ聴こうか?」と気さくで何気ないムードの船長。気をてらった感じでも、もったいぶった感じでもなく、ごくやさしくいつもの普通の台詞だった。

 始めに聴かせて頂いたアナログは、僕の箱船でのリクエスト最多と言って間違いない、「ジェームス・ニュートン・アンド・フレンズ」シェフィールドLAB-23だった。この盤は当たり外れがあるのは僕も日記に書いたことがあるのだけれど、それでも当たり盤はロックとしては桁違いの優秀録音盤である。

 今回の構成は、針はHELIKON、ヘッドアンプはC-17、イコライザーは窪田式AE86さんアレンジ製作のフォノイコライザー(写真右の白い箱が電源部分、左がイコライザー部分)。それをC-280Vのラインインに入れての試聴。

 で、音が出て数十秒、、、今まであれこれ音について話していた僕は言葉を失った。本当に言葉を発することが出来なかった。

 我に返るまでに数分間は掛かったと思う。もうそれは理屈を考えるための、自分の思考回路が完全にエラーを起こしてしまったような数分間だった。

 水は上から下へ流れる、しかし、もし目の前で下から上に流れたら?その時あなたはどうするか。そんなことがある分けない!確かにそうだ。でも、、、もし本当にそれを見たらどうするか?あり得ないようなことに出くわす、または理屈では説明のつかないことに出くわすと、多分思考は停止するはずだ。

 このアナログの音は切れが良いとかそう言う客観的に聴けるレベルではない。頭での理解が追いついていかないのだ。どういう音か?と言うと、、、針が拾った音をそのままRIAAカーブだけかけてC-280Vがドライブしているような、間にヘッドアンプ、コード、リード線、イコライザーアンプ、専用電源、ピンプラグ、、、それらが「全て存在しないような音」なのだ。

 一体何を言っているんだ?と言われるだろうが、そう言う音なのだからそれ以上表現出来ないのだ。鮮度が高いとか、切れが云々とかそう言う次元ではないのだ。これは体験しないと絶対分からないと思う。本当に間に何もないような理屈では考えられないような空気のような音だった。出てくる音は正に、C-280Vの音「だけ」のような、そんな感じだった。

 そんなことがあるもんか!と言われるだろう。信じない人はそれでいい。船長が以前書かれていた、「脳みそが裏返る」という表現、これは正に同感だった。

 無色透明と言う表現があるが、これの本当の意味はこう言う音を指すのではないかと思う。本当の意味で鮮度が高いとはこう言うことではないだろうか。何が起きたか分からないような音だったのだ。

 僕も以前C-280Vを使っていたので、このプリアンプが持つ馬力と鮮度、ギョッとするような実在感のキャラクターは知っている。しかし、ただそれだけを聴いているような、そんな音だったのだ。イコライザーとヘッドアンプがあるのにだ。

 そして数分後にやっと我に返った僕は、完全に興奮状態だった。AE86さん、どうしてこんなものが作れるの!?と。また、船長、使いこなしでこうなるの?と、、。間は接点だらけなはずなのに、、、、。でも、C-280Vしかないような音を、、、。もうあっけに取られてしまった。

 もちろんこの音は、そのイコライザーの良さと使いこなしの両方が織り成すものだろ。とにかく想像を絶している音だった。これだけの大音量でも歪感はまったくゼロ、揺るぎのない音像、再生していることを忘れてしまうような音場感、いやその場だ。現実音にある特有の艶、そして切れ以上の何かが、、。とにかく聴かないと分からないし、聴くと我を失う、そんな音なのだ。

 これにはブッたまげた。思考回路が木っ端微塵になった感じだ。なるほど、これは噂になるはずだ。やはりアナログ!そう感じて時間は過ぎて行った、、、。「コロボリー」「シェーラザード」その他諸々、何を聴いても恐ろしい程の実在感。でもイコライザーとヘッドアンプがないような音、、、。

 これは個人的にかなり後遺症?が残ってしまった。これを聴いたら絶対ハマると思う。この素晴らしさは言葉に出来ない。もう聴くしかないだろう。

 、、、、余りにも驚いたのでここで休憩をはさんだ。このまま行くとADを聴き続けてしまいそうだったからだ。

 さて、やっとのことで我に返って、今度は絵を鑑賞させて頂くことにした。今回は僕が選んで持っていったソフト「スパイダー・マン」など数枚と、船長ご所有のソフトを観せて頂いた。

 久しぶりに聴くH-1000の音は、箱船システムの細部にまで渡る変更により、以前にも増して素晴らしいエネルギー感と切れ味だった。やはりH-1000の音はパワフルでエネルギッシュ、DVDと言えども歪感は極めて少ない。別格だ。また、VPH-1252QJも、船長は「前世代的」などと仰るが、そんなことははっきり言って微塵も感じない流石のフォーカス性能と諧調表現。7インチ管でこのフォーカスはやはり驚異の機器であると再認識してしまったと同時に、船長の使いこなしの凄さをも痛感してしまった。

 また、今回はお使いの映像用の謎の青いコードのせいか、以前より明るくてカラフルで色鮮やかに感じた。コードに触ってみたが、猛烈な半端じゃない硬さにも驚嘆した。金属棒みたいでしかも重いのだ。高域特性が極めて良いのだそうだが、確かに以前観たカナレのコードより数段絵の奥行き感が上がって居られた。これは非常に興味が沸いて、僕もHTPCに使ってみたいと思った位だった。ただし、簡単に入手出来るものではないらしい。これのD-sub〜5BNCなんてあったら良いのになあ、、と思った位素晴らしい絵だった。一度RGBでUXGAを表示してみたい不思議な謎のコードだ。

 さて、こんなわけで夜はどんどん更けて行き、時間はどんどん過ぎて行き、次の日も僕が帰る直前までAD、CDと盛り沢山のソフトを楽しませてくださった。このため、今回1年2ヶ月ぶりの箱船乗船は、僕に大いなる刺激とカツと入れてくださった。システムの変更だけではなく、音は人なりと言うことを身を持って感じて大変有意義な時間だった。これでまた刺激を頂いた僕は、あれこれ試行錯誤を繰り返すだろう。しかし、これこそが自分にとって、OFF会の一番大切で嬉しい部分だといつも思うのである。今回得たものは、是非自分のオーディオに役立てたいと思いつつ、帰りの電車で箱船の音を思い出しながら、我が帰路に着くのであった、、、。(終わり)

 (くずてつ船長、今回も大変お世話になりました。本当に有難う御座いました。)

 

 

 

 

2002/10/26
そこは「箱船」(その一)

 さて、23日に書いたその別格とも言える楽しい行き先は、そう、くずてつ船長の「箱船」だったのだ。しかも、今回も船長宅で好き勝手させいて頂いて、もう聴きまくりの二日間だった。(くずてつ船長、本当に有難う御座いました。)

 ところで、箱船には今まで船長の迷惑顧みず、お邪魔ムシのごとく(?)幾度となく乗船させて頂いたことがあるのだけれど、今回は実に1年2ヶ月ぶりだった。通常は大体年に一度から二度が、毎年の僕の乗船パターンなのだが、今年は色々あって期間的には最長サイクルだった。

 しかし、前回お邪魔させて頂いた時からシステムが大幅に変更となって居られて、まるで初めての「音」と言っても良い程その衝撃は大きかった。このため、今回は2回に、(いや3回かも)に分けてレポートしたい。

 まず、前回の乗船からの変更点を書いて置きたいので解説を少し。メインSPであるスーパーネッシーのFE-208ESは、初期タイプからバージョン2となって、しかもリアSPは168ESに変更されて居られて、内部には金属加工の魔術師「ミスターX氏」のインナーリング付だったので、もう前回とはまるで違うSPだと言える。そして、CD-Pは以前のYAMAHA GT-CD1からなんとアキュフェーズのDP-85に変更、更に、ADはネットでは既に有名な、窪田式AE86バージョン(?)フォノイコライザーに、テーブルシートはこれまた有名なTTシート。そしてカートリッジは今回はHELIKON(前回はMC-L1000)。パワーアンプはP-700、プリはC-280Vで前回と同じだが、オーバーホールにより完全にブラッシュアップされたものなのでこれまた随分違うと言える。(注 アキュフェーズはオーバーホールするとその時期の最高グレードパーツにて初期特性にしてくれる、そう言うメーカーなのだ)。また、サブウーハーのカットオフは、コイルによるフィルターからなんと!C-AX10による24dboctのデジタルフィルターとなって居られた。

 そう言う訳で、僕には今回は箱船(再)初体験と言えるのである。

 さて、前置きはこれ位にして肝心の音の感想を書きたいのだが、その前に今日はお断りをしておかなければならない。それはこれから書かせて頂く感想は、僕個人の極めて私的な感想なので、一切の質問にはお答え出来ないと言うこと。もちろん、間違い勘違いについてはご指摘頂ければ訂正したいと思うのだが、音と絵の感想については何を言われようとも一切の訂正をする気はないのでこの点をご了承頂きたい。自分が感じた真実は僕の中にしかないからだ。

 では、いつものペースで、、、。

 まず初めに聴かせて頂いたのは、DP-85による「クラフィンスピアノKM-008」。このソフトは、乗船時には必ず始めに聴かせて頂く僕の定番ソフトなんだけれど、音が出て数秒は、極めてナチュラルで自然で滑らかなピアノの印象が先に感じられた。おおっ!これは良いなあと感覚的に感じた時、ここで、一瞬おやっと思った。それは、船長宅の音は以前長岡先生も書いて居られたが、「雷が落ちたような音」という表現が本当にズバリの印象だったはず。それ位の猛スピードダイナマイトサウンドのイメージがあったのだ。とにかく聴く人を驚かせる異次元の大音量空間と言う感じで、猛烈強烈だが歪感なし、しかしある意味緊張感はとても高かった。僕なりの表現で表すと、金槌で石を思いっきり叩くと火花が出て、目にバチンッと来て瞬きする、、という感じだった。ところが今回は違う。

 では大人しくなってしまったのか?いいや、それは更に数秒聴いていて唖然とした!。巨大ピアノの右手と左手の弦が重なり合ってフォルテに行くその瞬間に、その弦が全て分解されていながらアタック音の猛烈なスピード感と低弦の重量感が見事に再現されて、それでいて恐ろしくナチュラルなのに以前にも増して切れるのだ!。このため30秒後に思わず声を上げてしまった。(実際には、「うわっ、ちょっと何だこれっ」と言ってしまったんだけど、、恥)とにかく、このナチュラルサウンドでありながら切れの素晴らしさと超分解能との両立は一体なんだ!!。しかもこのピアノ独特のソリッドで瞬発力のある低弦が唸りを生じてぶっ飛んでくる音が見事に再現されて更に驚くのだ。全然きつくないのに恐るべき力のある音だった。この後8曲目を全て聴いてしまった。それ位ずっと聴いてしまう音なのだ。

 もちろん、確かに全てが船長の使いこなしによる音だとは思ったのだが、それにしてもこのDP-85の音は今まで聴いたことがないような「CD」の音を聴かせてくれた。

 僕はアンプには中古とは言え高級機を使っている。プロジェクターにもそうだ。しかし、今までCD-Pは高級機を使っていなかったし、使おうとも思わなかった。それには理由がある。以前「方舟」で高級セパレートのCD-Pは何台も聴かせて頂いたことはあるが、例えばVRDS-25XSと決定的には違わない、と言うと語弊があるが、それでもアナログ高級機のような差はないと感じていたからだ。しかし、今回このDP-85を聴かせて頂いて考えが変わった。デジタル(DAC)の進歩はもう相当なところに来ているように感じたのだ。DACをあれこれ選定するマニアの方が居られるが、その気持ちがようやく分かった気がする。トランスポートもそうだが、DACも常に相当なレベルで進化しているのだ。これが高級機の存在意義なんだなあ、と初めて感じた次第だった。

 それから、以前僕の「素人の無責任講座」に書いたことがあるが、「あはれ」を聴かせて頂いて更にびっくり。拍手の余韻が最後の最後まで全て聴こえるような分解能と、そこに人がいるという存在感がありありと再現されるのだ。また、持参したグレゴリオ聖歌、ドリアンのララバイジャーニー、ノアゴー、トイピアノなどをかけてこれまた唖然。我がシステムでもこれは良いぞ、と思っていたものを選んで持っていたのだが、なんと全て分解しきられて、むしろこんなに良い録音だったのか、、と恥ずかしくなった位だった。特にグレゴリオ聖歌は多少霧に包まれている感じがあるかなと思っていたら、これまたオフマイクでの猛烈なエコーの余韻の重なりだったのでびっくりした。どうなっているんだこりゃ?

 船長曰く、「DP-85はナチュラルなのに全然眠くない切れる音」、と仰るが、もう納得してしまった、いやそれ以上だった。何故って、切れるところは剃刀なんて言う表現以上なのだから、、。しかもパーカッションの低音のアタック音は、まるで大岩を軽々と跳ね上げるような猛烈な底力には参った、、。

 さて、お次は期待のSACDを数枚。船長ご推薦のソフトと、適当に持参した僕のソフトを聴かせて頂いたのだが、流石にこのクラスのSACDは凄い、格が違う。下手をするとナマクラなADを一蹴してしまうような繊細でどこまでも伸びる高域に開いた口が塞がらない、、。荒さがまったく感じられない、音が繊細な粒と言うよりその楽器の音そのものとして出てくる。

 また、もちろんSACDのソフトそれぞれの録音の良し悪しもハッキリと再現する。SACDだから全て良いとは限らないのだが、むしろその差を明確に出すのだ。これこそが再生機としての本質だろう。ここは音をフォーマットを超えて判断する際に重要なこととなると思う。

 ただ、前述のようにCDの良さも再認識したので少々複雑な気持ちにはなった。つまりCDもSACDもなんでも来いなのである。確かにDP-85は高級機だが、それでもこの音でこの値段と言うのは激ハイCPで恐ろしいものがあると感じた。

 いや参りましたこのCD-P、、、と思ったのは実はまだ早計だったのだ。それは、○○を聴くまでは、、、、、。(つづく) 

 

 

 

 

2002/10/23
準備!準備!
 ん?何が準備なの?と言われそうだが、実は久しぶりにある方の所にお邪魔するOFF会準備をしているのだ。つまり、もって行く携行品の準備をしているわけだ。(いそいそっ)

 何処に行くのって?。ん〜、、大切なネタなので今日は内緒!と言うことでお許しを。とにかく、個人的にはお邪魔させいて頂くのがとても楽しいところなのだ。別格と言ってもいい。

 ところで、別件で恥ずかしいことだがバラしてしまうと、僕は子供の頃から、遠足や修学旅行の前夜は嬉しくて興奮して寝られない性格だった。完全に舞い上がって寝付けないのだ。

 大人になった今も、ハッキリ言って性格は変わっていないのだ。(恥) しかも、遠足のオヤツ(?)よろしく、観たい聴きたいソフトの選別なんかやっている僕は正に「子供」だ。

 皆さん、そう言う私はやっぱり○人でしょうか?

 どうでもいいが、下らんことを言ってないで早く寝なきゃ、、、と言いつつも、やっぱり目がギンギンしているな、、、。

 では後日をお楽しみに。 

 

 

 

 

2002/10/19
さてお味は?
 今日、いつものように何気なく我が家の郵便ポストを開けたら、一通のはがきが届いていた。

 もうご存知の方も居られると思うが、僕は全然知らなかった。それは、近日中にラックスマンから、新しいフォノアンプが発売になるとのお知らせのハガキだった。

 何でこれが届くかと言うと、僕はE-03ユーザーだったので、保証書を貰うためにはユーザー登録しないといけないので、E-03の購入時に当然登録しておいたためだ。

 パソコンソフトのUPグレード優待販売のお知らせハガキはよく来るが、オーディオはなかなかこういうことは少ないので、なんとなく嬉しいと言えば嬉しい。こういうケアをしているオーディオメーカーで僕が知っているのは、アキュフェーズぐらいだ。アキュフェーズは毎年(年賀状!)を送ってくるのだ。律儀なものだといつも思う。

 ところで、TEACは登録しているはずなのに、巷で噂のバージョンアップサービスのお知らせは来なかった。しかも登録ハガキには、「バージョンアップなどがあればいいと思う」、と感想を書いて送ったはずなのを覚えているんだけど、、、。まあ、ユーザーの要望をきちんと?聞いて製品に結び付けていると言う姿勢は感じるのでこれはこれで嬉しい。

 ただ、今回はTEACのバージョンアップは個人的にはまだ踏みとどまっている。理由は簡単、SADCに対応していないからだ。VRDSメカには批判意見もあると聞いたことはあるが、個人的にはこのドライブ構造は信頼しているつもりだ。だからこそ、今回は出来ればSACDに対応して欲しかったなあ。

 それはいいとして、今回は単なる新製品の紹介なのだけれど、今一番自分が必要にかられているのは、ズバリ、「フォノイコライザー」なのだ。フォノが自分の好みに合えば、C-2800さえ考えている位なのだ。しかし、確かな情報筋からの噂は聞いてるが、まだ自分では聴いていないので分からない。イレギュラーだが、C-2800に以前のAD-290(Vではない)の組み合わせが良いとの噂が非常に気になっているのだが、合計した値段が高いのが難点、、。

 ところで、前記で「E-03ユーザーだった」と書いたが、これは実は既に今は手元にないのだ。確かにオーソドックスなナチュラルサウンドは使い易かったが、もう一つ自分の好みには足りなかったために、現在はPRA-2000Zに交換している。音場感は多少オーバーシュートする感じもあるが、辛口で散乱する中高域と、ガッチリした重低音の馬力では、好みは2000ZRになる。

 しかし、それでもこのプリアンプも流石に古いし、以前使っていたC-280Vのフォノには、やはりクオリティーでは負ける。そうなるともう少し手ごろなフォノアンプがないものか、、、。と考えているうちにドンドン時間が経ってしまった。しかし、そんなムシが良すぎる話はないのである。ADはどうしてもお金が掛かるのだ。

 それでも諦め切れないので、色々手の届く範囲でフォノアンプを探してみたが、やはりなかなか見つからない。ソニックフロンテェアのフォノも噂では良いと聞いているが、35万円もするし、しかも真空管を使っているので僕には球の使用経験がないので手が出せない。

 もっとフォノアンプの種類が増えないかなあ、、と思っていたらこのハガキが届いた。E-03路線なら躊躇しそうだが、聴いてみないと分からないのがこの世界。

 さてお味は?

 

 

 

 

2002/10/14
見る前に飛ぶと、、
 つい先日、最近しばらく買っていなかった、輸入盤DVDを多少買ってみた。僕は映画、映像、音質にうるさい方だが、輸入盤DVDはあまり持っていない。

 実は、我家で輸入盤DVDを観ることが出来ないのはS-747Aだけで、古参S-7000もHTPC群も全てリージョンフリーなので観ることは出来る。更にG70はPAL盤も観ようと思えば観れる。つまり本当は環境だけはあるのだ。しかし、あまり買わない。

 理由は単純、映画を観る場合に日本語字幕がないと意味が分からないからだ。英会話なんてとてもじゃないし、読むことさえおぼつかないのだ。

 だから、余程気に入った映画以外は、輸入盤は買わない主義なのだ。確かにVAマニアの映像派の間では、輸入盤は必須のように言われる風潮があるのは確かだ。実際に輸入盤DVDの中には、国内盤では観られないような、アッと驚く高画質ソフトがあるのは確かだが、それでも僕はあまり手を出さない。

 僕もCDとADは輸入盤の方が圧倒的に多いが、DVD映像は国内盤派なのである。そう言う海外に縁のない僕が、最近ネット通販暦約10年のXさんのご指導で、ちょいと覚えた気になって海外ネット通販に調子に乗ってしまうと、まずロクなことはない。

 今回で3回目なんだが、なんと2回目で既にトラぶっていた、、。これは、ある日本では買えない優れたソフトのダウンロード販売を、まあ、前回初めてやって成功したので大丈夫だろ、と図に乗ったのが大きな間違いだった。

 あろうことか、そのサイトにある保険用のレジュームソフト(ダウンロードに失敗した際に再度ダウンロード出来るようにしてくれる素人には大切なソフト)のダウンロード中に、なんとPCの電源が落ちてしまったのだ!。失敗談として話には聞いたことがあるが、まさか自分がそうなるとは夢にも思わなかった。これには参った、、。ソフト本体のダウンロードはおろか、その保険用ソフトのインストール中に英語の訳の分からんポップアップが開いて、フリーズして全てパーになったのであるから目も当てられなかった、、。しかも、しっかり請求は取られていた。

 もう泣く泣く、再起動して徹夜覚悟でメールをしようとしたが、アホらしくなったのでしばらくほって置いた。しかし、ふと思い立って、PCのWEB暦からのキャッシュでどうにかそのページに戻ることを思いついて、なんとかようやくダウンロード出来た。もう完全に初心者丸出しで恥である。

 海外通販二回目にしてこの出来事があったので、少しは懲りた筈だったのだが、再度リベンジ?のつもりで、今回は以前から欲しかったが買っていなかった、輸入盤DVDの通販に手を出してしまった。ところが、荷物は無事着いて、よしよし、、と思ったら一部傷付いていたせいか、または盤のせいか分からないが、なんとDVDが読めない!のだ。不良品である。しかも、今回一番本命の欲しかったDVDタイトルだっただけに最悪だった。

 左図がそのDVD群だが、国内でももうすぐスーパービットDVDが何タイトルか発売になると雑誌で読んだので、試しに比較用に買ってみたものが2タイトル。その他は以前から買いそびれていたものも含めて6タイトル。この中で問題があったのは「ザ・ロック クライテリオン版」だった。

 このCRITERION版と言うのは、ご存知の方も多いと思うが、画質音質にこだわりがあり、その方面のマニアの間では定番となっているものらしい。はっきり言って僕には猫に小判のような気がするが、この「ザ・ロック」の国内盤はスクイーズではないし、音も個人的にはイマイチなので買う気がしなったのだが、CRITERION版を我家のOFF会で観せて貰って驚いた。画質音質とも素晴らしい。国内盤とは雲泥の差があったので驚いたのだ。そこで、これなら持っていてもいいな、と思って買ったらこのザマである、、。しかも文句を言うにも遥か海の向こう。

 もうどうにかしてくれ、、、と思っても後の祭り。駄目もとで一応メールしてみたら、なんと、交換してくれるとのことだったのでどうにかなりそうだ。しかし、当然返送料はこちら持ち、しかも買った時より輸送に少し時間が掛かりそうだった。まあ、交換してくれるのでよしとしなければ、、。

 我が海外通販、3戦2敗かなあ。

 それにしても、僕は「見る前に飛ぶ」と、、いつもこれだ。そう言う星の元に生まれているんだろうなあ、多分。そう言えば、初めて買ったステレオは初期不良だった。勇んで初めて買ったPCも、調子が悪くて散々悩んだが結局マザーボードの初期不良だった、、。

 昔、子供の頃祖母が言っていた。人にはそれぞれ器量と言うものがあると。これは色んな物を欲しがる、わがままな僕に対する戒めだったように思う。ところが大きくなった今も、それに背いているように思う。だから、、

 我教訓、「見る前に飛ぶな、身の程を知れ」さもなくば、「深くはまって行くぞ」かな、、。 

 

 

 

 

2002/10/11
お帰り!
 もう待ちわびて、シビレを切らしてたのだが、今日ようやくTA-N1が僕のもとに帰って来た。

 実はあまりにも長いので、待ちきれずメーカーに尋ねてみたら、「出来たところです」、と言われて2日後に生還したのだ。それにしても流石に随分かかるものだと思ったら、メーカーの話では生まれ故郷(?)の工場のラインにまで戻って点検を施してくれていたと言っていた。ラインがなくなる寸前で良かったとも言っていた。

 本当かどうかは知らないが、それでも明細にはピンジャック交換としか書いていなかった。

 しかし!、早速メインに繋いで音出しをしたら、これが随分以前の修理前と音の様子が違う!グンと広がる音場感、ワイドでシャープで鮮烈に切れ込んでくる中高域、以前にも増して力強くなった重低音、と確かにキャラクターまで違うなんてことはないが、それでも明らかに音が違う。元気になっているのだ。

 これが僕の描いていたTA-N1の音だ。それにしても不思議だ、、。

 他の部品は変えていないようなので、そうなると如何に接点に問題があって、更にそこが重要であったかということの証になるのか、、。

 接点恐るべし。確かにマトリクスサラウンド接続は、絶対動作の不安定なアンプは使うべきではないと、我が師(長岡鉄男先生)が仰っていたのを思い出して、更にそれを実感出来た気がした。マトリクスはLRの差信号を扱うので当たり前か、、。

 さて、交換してくれた以前のピンジャックを見せてもらたが、これが以外に「ごく普通」なので少々複雑な気分になった。HMA-9500IIや、サンスイ、アキュファーズのアンプに比べても、このクラスにしてはちょっと頼りない気がしないでもないのだ。(アキュなどを見たことがある方なら分ると思う)

 でも、専用部品らしいつくりではあるのでこれでいいのだろう、、。

 それにしても、TA-N1はこのピンジャックと更には例の電源インレットでこの音なのだから、これを更にグレードの高いものに交換したら、、と思うのは僕だけかな。

 噂では外側片方のヒートシンクだけで、14万!と言われる部品が使われているので、そこをちょいと(でもないんだが)2万円弱程削って?WBTピンに回していてくれたら、、なんて妙なことを思ってしまうのはいけないな。

 文句ばかり言っているようだが、それだけ思い入れがあるということなので、どうか今日は皆様お許しを、、。何しろこれから10年選手として活躍して貰うつもりなので、いや、もっとか。

 さて、物言いはそれ位にして、早速今日は久しぶりにじっくり音楽(音が苦)を楽しむとしようかな、、。

 

 

 

 

2002/10/07
ゆっくりと、、

 我家には不思議な木の鉢がある。それは父が大事にしているスギ科の木で、左図がそれだ。父はツヤマヒノキと呼んでいる。

 僕は花が好きだが、これは多分に父の影響があると思う。物心ついた頃から庭には花木があって、それが普通と言う環境で育ったので、花木がないとなんとなく落ち着かない。

 しかし、そうは言ってもそれ程植物に詳しいわけでは決してないし、それから、親子でも花の好みは多少違うので、父が大事にしている花にはあまり興味がないものもある。

 以前はその一つがこれだったのだが、この木の特質を聞いてからは、この木が非常に気になるようになって来た。聞けば、このツヤマヒノキは珍しい特徴があって、生育がとても遅いらしいのだ。そのサイクルはなんと、この大きさで既に35年は経っているらしい。

 この話を聞いた頃は、本当かね?思い違いじゃないか?と思っていたのだが、そう言えば物心ついて花に興味を持ち出してから、確かにずっと今までこの鉢は今のままの状態であるように思う。盆栽として刈っているからだと思っていたが、やっぱり確かに大きくなっていないのだ。

 本当は大きくなっているのだが、それだけ成長が凄く遅いのだ。なんとも不思議な木だが、このしたたかさに感慨深いものを感じる。

 艶やかな花は咲かせない、人の目を引くような成長ぶりで楽しませてくれるわけでもない。でも、地道にしっかりと、ゆっくりと生命を営んでいる。誰も気に止めないようなひっそりとした成長だが、密かに成長しているのだ。

 遅くてもいい、自分のペースでしっかりとやっているような、そんな姿にも見えてくる。まあ、そう言う品種なんだけど、、。

 ところで、僕は欲しいものを買いそびれることはよくあるのに、オーディオは新物好きですぐに飛びつく癖がある。しかし、その割にはなかなか上手くいかないであれこれ悩む。

 エージングや時が解決する問題もあるのでゆっくり待てばいいのに、、、。焦っても始まらないのだ。そう、もっと腰を据えて待とうじゃないか。慌てない慌てない、、一休み、、。そのうちなんとかなるだろう、と言う性格にならないといけないなあ。

 、、、でも、TA-N1、やっぱり早く帰ってこーい!

 

 

 

 

2002/10/03
買い物の醍醐味
 さて、10月に入ってしまったが、ここしばらくは色々あった。

 まず、基本的に昔から通販利用が多い僕は、最近覚えたネット通販に気を良くして利用していたら、やっぱり僕らしく?一箇所でトラブル発生。しかも海の向こうなのでお話にならない。ええいっ、好きにしろ、と開き直ってしまったんだけれど、そのうちなんとかなるかな、、。やっぱり素人の生兵法は怪我のもと。それに引き換え国内TEL通販では凄く順調だから、やはり僕は我国に限る。僕は日本が好きだ?

 それから、未だにおニューの愛機?TA-N1の修理なんだけれど、これまたさっぱり音沙汰なし。もう知らんぞいい加減、、、。と言う訳で、オーディオを聴いていてもなんとなく本腰が入らない。

 そこで、こう言う時は気を紛らわすために別のことをするのに限る。花は植えたので、次にHTPCを作っていたのだけれど、これまた色々面倒で少し休憩したくなって来た、、、。そこで思いついたのは、前から欲しいと考えていたリモコンの置き台を探しに行ってみたのだ。

 はこぶねでは、オーディオやビジュアルを楽しむ時は、椅子に座って聴くのだけれど、リモコン類はプロジェクターの上に置いている。使う時は、例えばCDのリモコンを使う時は、普段は細い手すり(左図の木の部分)に置く事が多い。しかし、ここに置くと案外よく下に落ちるのだ。そこで仕方なく隣の椅子に置いておくと、今度は以外に取り難い。ちょっと曲を変える際が以外に面倒なのだ。と言ってプロジェクターの上に置き直すと、席から腰を浮かせるのでこれまた中腰で億劫だ。

 また、映画を観ていると我家は真っ暗になるので、場所がわかり難くく、結局握り締めていないといけないことが多いのだ。手すりの側に机でも置けば良いが、邪魔になるのが難点。

 そこで色々考えてみた。まず、そのリモコン置き台に求める条件は、必ず手の直ぐ側で、置ける量はリモコン一個か二個でいいから邪魔にならないこと。そして取り外しが出来て、また付けられること。初めは長岡先生が設計そして使用されていた、SPスタンドを自作してみようかと思ったが、僕は不注意な方なので、ひっくり返ったらADが危ないことこの上ない。L-1000でも壊れたら泣くに泣けない。そこでこれはパス。

 次はポットワゴンを考えたが、これもCD-Pに当たる危険があるのは同じ。何かないかと考えてしばらく時が過ぎたが、以前散髪屋に行ったら、椅子に格納式の灰皿台が付いていて、これは実に便利だった。そこで相談したら、「椅子買わないと付いてこないわ」と笑われた。

 しかし、これがヒントにはなったので、今日はホームセンターをぶらついてみた。しかし、、どうもピンとくるものがない。よく似た代物(ベビー机みたいなもの)はあったが、ちょっと大掛かりで導入出来そうにない位の大きさだったので、これは無理。

 で、諦めて自作しようと思い、帰りにフロッピーを買いにPCショップに寄ったらピンと来た!これだ!そうか、、PCショップのマウス台があったのか。特売で1000円もしない安物だったので、早速買って帰って取り付けたら、これがまずまず便利で嬉しくなった。

 左図がそうだが、これが実に具合がよろしい。重い物は駄目だが、リモコンやCDのケースを置けるし、そう言えばHTPCのマウスが置けるではないか(当たり前か)。

 僕はHTPCには、キーボードを一切使わないように設定してあるし、マウスも実は滅多に使わない。右のリモコンをちょっと細工して、専用機と同等の使い勝手にしてあるが(この方法についてはまた別の機会に説明しよう。また、このマウスも優れものなのだ)、それでも「マウスが使える」と言うのは便利だ。

 しかも、一々前かがみになってプロジェクターの上まで乗り出してリモコンを取らないでもいいし、大きさも手ごろで何より重量が軽いので扱い易い。

 文句なしの「はこぶねハイCP便利グッズ」の一つとなったのは言うまでもない。取り外しも簡単で実に良い。

 通販も良いが、こうして実際に手にとって色々考えながら買ってみて満足してほくそえむのは、やはり「足でする買い物」の醍醐味だな。と、またしても自己満足の今日一日だった、、。

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