2012年
7月度
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2012/07/13 随分違う |
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さて、既に7月、。
知らない間に、色々なことが起きる。時代はどんどん進むわけだ。 気がつくと、あれ?何でコレがここにあるの?と。(なわけない) いや、冗談はさておき、衝動買いというか、遂に我慢しきれずに導入してしまった、。(アホである) そう、オーディオテクニカ「AT-OC9III・LTD」である。(写真上) 下の写真は手持ちのAT-OC9III・オリジナル(?)バージョンの方。 で、早速限定チタンシェルに取り付けて試聴開始。悩みは多いが、やることは早い、オイラの特徴である。 まず、試聴構成はAT-Ti15ANVに、リード線はAT-6101とマイソニックのMR-1Rhを付け替えて使った。 このシェルには、元々テクニカのハイグレードタイプのAT-6106が付いているのだが、個人的に大昔から安物(失礼)のAT-6101を使っているので、判断しやすいので交換してある。 我が家の大御所、いやご老体(?)ビクターMC-L1000にもAT-6101が標準となっているからだ。 音質的にはMR-1Rhも好きだが、今回は昔から馴染みのあるリード線でいく。フォノイコライザーはC-27である。(AD-290+C-17、2000ZRではまだ聴いていないのでご注意を。) で、この環境での音はどうか?と言うと、、 まず、AT-OC9IIIオリジナル(以下オリジナル)を先に聴くと、これはお馴染み、がっしりした重低音に支えられた、オーソドックスだが歪み感の無い精悍な切れ込みと力と浸透力のある音だ。F特もワイドでフラット、正に標準的だが、細やかに作り込まれた丁寧な印象。 次に、今回のAT-OC9III・LTD(以下LTD)は、、、初めに音が出た瞬間、僕はボリュームを上げたかと勘違いした。 というのも、かなり明るい音で威勢が良いのだ。随分違う・・・ カタログ上では出力電圧は同じだが、聴いた感じは中高域が少し音が大きく聴こえるのだ。 また、音質もオリジナルとはかなり違うのでちょっとびっくりした、。 カチっとしていて、鋭く切れ込んで来るし、ハッキリクッキリした爽快なサウンドで、分かりやすいというか、モヤモヤした所がない鮮烈な印象。オリジナルと比べても、明らかに音が違う。 実力のある真面目で優等生だったものが、経験値を積んで、成熟したというよりは、ちょっと道を間違えて、多少エキセントリックになった感じか。(失礼) 多少の差ではなくて、完全にこれは別の針、というか、やっぱりバージョンが違うのを納得する。 切れ味は良い、強烈無比、力もある、端正で優等生だった面影は残っており、鮮烈だが粗暴な感じはない。 ただ、気になる点もいくつかある。まず、F特がちょっと右上がりで、現用のAC-5に近いピークがある。 これは音にも出ており、トレースノイズ、プチノイズがかなり大きい。盤質の悪いLPの場合はちょっと気になる。 F特的には少し右上がりということになる。 それから、アームを触っただけでも、スピーカーからかなり大きなボソ音が出る。(これはどの針も少しは出る) 伝搬速度が速いからなのか?、チタン系ボディだからか?何だかよく分からないが、ちょっと異質な感触はある。 そこで、もう一度カタログを見てみたが、ここから分かるのは、オリジナルと比べて筐体が違うだけ、と言うことになっている。 しかし、どうも気になるので、メーカーに問い合わせてみたところ、案の定、ダンパーが違うという回答だった。 そう、やはりボディがチタンなので、それに合わせたダンパーに調整してあるらしい。 なるほど、、これがそのまま音に出ているのかもしれない。 確かに質の高い非常に良い音である。 ただ、個人的なことを言わせてもらうと、全てにおいてオリジナルを上回っているか?というと、それはまだ何とも言えない。 まず、鮮烈で強烈な切れ込みは素晴らしい。だが、突出した部分があって、やや突き刺さってくる。 しかし、カミソリで切り分けたようなキレとは違い、イメージとしてはサバイバルナイフのような、強固だが、線は太い感じもある。また、ソロボーカルは我が家の環境だとやや鋭く、吐息の表現は少しクールだ。 また、オリジナルは、がっしりとした中低域、重低音域が魅力だったが、LTDは、高域に引っ張られる感じもあり、これが低域とのバランスが少し変化しており、言いにくいが、やや低域は遅れる感じがしないでもない。 所謂、「カンチレバーがある」という音だ。 それから、音場現場の空気感やニュアンス、漂うような雰囲気、艶、と言ったものは、オリジナルとはちょっと路線が違う。
さて、AT-OC9III・LTD、オールチタンで組み上げた第一印象は正直なかなか難しいところである。 個人的には、音はオリジナルとは「かなり」違う。 そういう面では買いだと思う。音質に大きな差がなければ詰まらないからだ。 が、ある方向に突っ走った感触はあるので、自分の好みに仕上げるには、オリジナルとは同じ手法では駄目だと思う。 これは別の使いこなしチューニングをしないといけない、と感じる部分があるのだ。まあ、そこが面白いので価値があるわけだが、。 兎に角、もう少し色々聴いてみることにしよう・・・ |
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